DVDやBlu-rayの映像ソース処理には、複数のツールを使い分けるのが常識になっていた。DVD2層メディアを1層に圧縮コピーしたり、複数のDVDから本編だけを取り出して1枚のDVD2層メディアに合成するなど、それぞれに最適なツールを選択していたのが現状である。
しかし、今般、日本版が登場したDVDFab BD＆DVD コピー プレミアム最新版は、こうした作業がオールインワンでできる極めて高性能なツールである。

まず、リッピングとエンコードを同時に行える点が心強い。あらかじめ字幕設定や言語設定などを指定した後、一気に一般用、iPhone/iPad用などのプロファイルに従ってエンコードできる。

エンコードはCUDAテクノロジーに対応しているので極めて高速だ。
またOSの作法から見れば反則なのだが、DMA（ダイレクト・メモリー・アクセス）を採用しているので、エンコード中でも他の作業の足を引っ張らないように配慮されている。

また、Blu-rayからDVDへのダウングレードコピーやDVD2層メディアから1層メディアへの圧縮コピーも可能なので、友人から借りた映像ソースを自分用に賢くコピーすることができる。

さらに、1枚のディスクを複数のディスクに分割したり、逆に複数のディスクを1枚にまとめたりする（ディスクの分割/結合機能）ことも可能だ。

なお、ISOイメージからのエンコードや、ISOイメージへの出力もサポートしているので、PCで鑑賞する場合には、必ずしも物理メディアに焼く必要はないであろう。

ISOイメージのままハードディスクに保存しておき、同梱されているDVDFab Virtual Driveのようなイメージマウントツールでマウントして鑑賞すれば良い。

難点は、エンコードのプロファイルが今ひとつ分かりにくいことである。エンコードプロファイルごとの特性を熟知しているユーザーならば、的確に判断できるだろうが、初心者にはハードルが高そうだ。

もともと海外ソフトのローカライズなので、この辺は十分に日本語でのサポートを強化するべきであろう。

自分のDVDコレクションに加えてハードディスク内には、さまざまな映像ソースが乱雑に蓄積されていることが多い。

YouTubeからダウンロードしたファイル、テレビで録画した映像ファイルなど、本ソフトで編集整理してみると効率的な映像ソース管理が可能になる。

対応OSは、Windows 7/Vista/XP。価格は16,800円となっている。
（TechinsightJapan編集部　真田裕一）