writer : techinsight

iモードなどのガラケー専用サイトを改修せずスマートフォンで最適表示。ポケットソリューションのサービスPocketViewer

Apple社のiPhoneが先発でブームに火を付け、これを各社からGoogle社のAndroidOS搭載端末が追従することで、一気に火が付いたスマートフォンブームであるが、これまでのケータイサイト運営会社は新たな問題に直面することになった。
iモードに代表される日本の携帯電話仕様に構築されたサイトをスマートフォンで閲覧すると、字が小さすぎて見るのが大変であったり、サイトによってはスマートフォンからの閲覧が不可能な場合もある。しかし、新たにスマートフォン用のサイトを立ち上げるには大きなコストがかかってしまう。そこで、現在のケータイサイトの仕様はそのままで、スマートフォン用に最適化してくれるサービスがポケットソリューションのPocketViewerである。

PocketViewerは、スマートフォンからのケータイサイトへのアクセスを、スマートフォン用に最適化されたポケットソリューションのサーバーにリダイレクトすることで、あたかも最初からスマートフォン用のサイトであるように見せることができる。

方法は、自社サイトのディレクトリにある.htaccessファイルにリダイレクトの記述をするだけだ。別URLに飛ばすのが気になるユーザーには、自社ドメインのままでサイト内部においてそのまま変換できるインストールタイプのサービスも用意されている。これは、同社から提供されるphpファイルを、自社サイトのディレクトリに置いて、簡単な設定をするだけだ。どちらの方法を採用しても、設定は極めて簡単で、導入と同時にすぐに運用することができる。
さらに、ケータイサイトにおいては固有の重大な問題があり、機種の個体識別番号を会員情報として利用するタイプのサイトは、そのままではスマートフォンでは使えないということがある。これも、PocketViewerを利用することで簡単に解決できる。

iモードIDやFOMAカード情報などの個体識別情報を擬似的にユーザーに自動発行するため、端末の特定ができるようになっている。また、ケータイサイト特有の文化である絵文字についても、スマートフォンで表示することができる。スマートフォン対応において気になるのは、端末ごとの画面解像度の違いである。

iPhoneで最適表示されていても、別会社のAndroid端末では不具合が出ては困るわけだが、ポケットソリューションでは、次々出される新端末で動作確認を継続的に行っているので、ほぼすべての端末で最適に表示される。
また、スマートフォンだけではなくiPadやGALAXYなどのタブレット端末でも最適表示される。

利用料金は、リダイレクトタイプが初期導入費19,800円(税別)で、月次利用料が19,800円から(税別)となっている。インストールタイプは、初期導入費は49,800円(税別)で、月次利用料が49,800円(税別)となっている。また、無料で1週間のお試しサービスも行っている。

もし、PocketViewerがなければ、ケータイサイトとは別にスマートフォンサイトを構築する必要があり、その場合には最低でも百万円単位でのコストがかかってしまう。さらに、サイトというのは定期的にデザインリニューアルをしていかないと、ビジターが離れていってしまうが、リニューアルの都度に各端末最適化のコストをかけるわけにはいかない。また、新機種が出るたびに対応を考えていく必要もあり、現実的ではないだろう。

これまで多くの顧客に親しまれてきたケータイサイトをそのままスマートフォンで親しんでもらうことで、固定客を逃さないことと併せて、ユーザーにとっても、「あのサイトが見ることができなくなるから機種変をしない」というような我慢をせずに、自由に好きな機種を使うことができるメリットもある。

PCサイトとケータイサイトを併設している企業であっても、スマートフォン対応においては、PCサイトへのフルブラウザアクセスでは文字が小さすぎて使いにくいというジレンマがあったが、シンプルでユーザービリティに配慮されたケータイサイトを見やすいサイズで表示させることで、少ないコストで顧客満足を高めながら、売り上げにつなげていくことが期待される。

■PocketViewerプレスリリース http://pocket-solution.jp/press/20110207_pocketviewer.html
■PocketViewer詳細 (PDFファイル) http://pocket-solution.jp/pdf/pocketviewer.pdf

(TechinsightJapan編集部 真田裕一)