writer : tinsight-yokote2

【巨大地震・盛岡から】その19 全国から派遣の「心のケア」チーム、続々被災地に。 体の緊張も解きほぐして。

厚生労働省からの要請を受け、県内の避難所では今、隣接する秋田県から南は沖縄に至るまで全国各地から派遣された「心のケア」の専門家らが、懸命に被災した人々の訴えに耳を傾けてくれています。

家族や家を失い、行くあても仕事復帰の希望も見えない避難住民をはじめ、被災地では多くの人々の心が悲しみ、不安、焦り、絶望感と闘っており、「頑張れ」と励まされても元気が出ない、涙が止まらない、眠れないと訴えています。

そんな被災地で今、全国から派遣された精神科医、臨床心理士、看護師、精神保健福祉士といった皆さんが「心のケア」チームとなって、班体制でそうした方たちに寄り添ってくれています。

感情が高ぶり落ち着かない、苛立ったかと思えば泣いたり落ち込んだり。こういう大災害で強いストレスを受けると、普段とは異なる言動が見られることが往々にしてあり、今は専門家らがその対処に努めてくれていますが、これからも長い期間にわたって被災者を温かく見守ることが重要だそうです。

また心と同時に、知らず知らずのうちに緊張が溜まっている体を解きほぐし、交感神経が優位になりっぱなしの状態を改善する努力も必要になっているようです。様々なアドバイスが見受けられますが、簡単にできる方法はこれらでしょうか。

1.深呼吸=吸ったらその倍の時間をかけ、ゆっくりと吐く。4拍かけて鼻から吸って、8拍かけて口から息を吐く。難しければ「ウー」と吹くようにすると、ゆっくり少量ずつ出て行きます。
2.弛緩=腹筋や脚の筋肉をキュッと硬くして、ダランと緩める。握りこぶしを作って、ダランと緩めるなど。

ところで余震がこれだけ頻発する中、家がわずかな音を立てるだけでも「また地震だ!」と驚き、心臓がバクバクするという人もかなり多いようです。記者も実はその一人ですが、そうした音をとにかく耳に拾わないことが大事だと考え、以下の2つのことを試みた所、少しは落ち着いて来ました。

1.イヤホンで好きな音楽を=自宅で静かに過ごしている間だけでも。もちろん大きな音は禁物です。
2.耳栓=夜眠る時に。なければティッシュを固く丸め、耳に詰めるだけでも違います。

高ぶる交感神経を鎮め、ストレスを軽減することはとても大切です。心のケアは専門家の助けを借りるにしても、健康を守るために自分たちでできることにはどんどん取り組んでみたい、そう感じるここ数日です。
(TechinsightJapan編集部 古瀬悦子)