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【巨大地震・盛岡から】その15 被災地で卒業式、自衛隊員もアーチを作って “おめでとう!”

この状況下ですから、盛岡市内でも小学校から大学まで、多くの学校が卒業式を中止や延期としています。そのような中、被災地からは逆に「卒業式が行われた」という、ほっと和むような明るい話題が伝えられています。

こちらは地元紙「岩手日報」電子版が19日に報じたもので、被災地である宮古市愛宕小学校で18日、13人の卒業生がその手に卒業証書をしっかりと受け取り、練習してきた合唱曲をピアノの伴奏とともに立派に歌い上げたそうです。

卒業生の退場にあたっては地域住民、消防団員、災害支援の自衛隊員がアーチを作って送り出し、「この子たちの未来が必ずや明るいものであって欲しい」という大人たちの強い願いが感じられました。

この小学校は避難所にもなっており、大切な締めくくりとなる春らしい行事がきちんと開催されたことには、多くの人たちが勇気づけられたことでしょう。こうした明るい話題が見つかるようになったことを、喜ばずにはいられません。

「無縁社会」といった言葉が似合うようになってしまっていたこの日本ですが、人々が支え合い、喜びや悲しみを分かち合うことがどんなに大切で尊いものか、被災地の人々から学ぶものはあまりにも多いことを感じます。
(TechinsightJapan編集部 古瀬悦子)