イタすぎるセレブ達

writer : techinsight

【イタすぎるセレブ達】ボンドがブロンド女性に!? 007俳優ダニエル・クレイグが意外な女装姿で「男女平等」訴える。

薄いルージュにブロンドのかつら、いかつい肩をドレスで隠した足元にはハイヒール。どこのドラァグクイーンかと思えば、映画『007』シリーズのジェームズ・ボンド役でおなじみ、俳優ダニエル・クレイグ(43)ではないか! 8日の「国際女性デー」にちなみ、男女平等を呼びかけるためのメッセージビデオで、ボンドが意外な女装姿を披露した。

このビデオは、男女平等を提唱する英国の慈善団体コアリションの「EQUALS」が制作したもの。「国際女性デー」を記念した2分間のメッセージを『007』シリーズのキャストが伝えるという企画で、ジョン・レノンの伝記映画『ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ』で知られる女性監督サム・テイラー・ウッド氏が制作した。

ビデオではまずクレイグが、「ボンド然」としたスーツ姿でカメラの前に現れ、聞き覚えのある女性の声が「私たちは平等かしら、007?」と問いかける。この声、他でもない『007』のボンドの上司「M」役の女優ジュディ・デンチ(76)本人が務めている。

ナレーションで「男女の給料格差」「職場での女性へのセクハラ」などの統計が語られた後、「M」がボンドにこう尋ねる。「こんなにも女性がお好きな誰かさんにとって、女性になるということがどんなことか考えたことがおあり?」すると、クレイグが女装姿に変身し、カメラの前に再登場する。

そして「M」が女性の性的虐待の現実など、よりシビアな内容について語りはじめると、女装姿のクレイグの表情が次第にこわばっていく。さらに「4人に1人の女性はDVの被害者」で、「英国では1週間に平均2人の女性がパートナーに殺されている」という恐ろしい事実が告げられると、クレイグが「女装は嫌だ!」とばかりにかつらをむしりとり、イヤリングを外してしまう。

テイラー・ウッド監督は「ビデオでは、“M”がボンドに男女格差と不平等について考えるよう挑むもの。見た人も同じように考えてくれることを願う。」と語っている。ちなみに「国際女性デー」は、1904年3月8日に米ニューヨークで起きた婦人参政権のデモをきっかけに制定された、女性の平等な社会参加を呼びかける日である。

MGMの資金難から一転、無事制作が再開されたとされるシリーズ最新作『ボンド23』の公開日は、来年11月に設定されている。しかしそれまで待てない007ファンには、女装姿でもボンドはボンド、飢餓感をしのぐ「ありがたい」ビデオかもしれない。もちろん男女平等社会実現へのメッセージも、このインパクトの強さなら十分伝わるであろう。

ビデオはYouTubeで公開されており、こちらで見られる。

(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)