PCオーディオが主流になるにつれ、音楽コレクターによってはCD単位で数千枚分という膨大な音源を管理することになる。

するとどうしても、CDDBに音源がなかったり、音源ファイルが重複したりするという事態が起きる。これを補正するために活躍してくれるのが「The GodFather」である。

The GodFatherは、それ単独で使うよりも、他のタグエディタ（「Mp3Tag」など）をメインに使い、大量ファイルの一括整理を行ったのち、細かなタグ修正にThe GodFatherを使うのがコツである。

まずはThe GodFatherで重複ファイルを探し出して、手動で削除していくという作業を紹介する。（上図参照）

対象のフォルダを選択してから、「Organize」タブをクリックして、その下の「Find duplicates」タブをクリックすると、同一または類似ファイル名を持つ音源ファイルがファイル名ごとに一覧表示される。

iTunesで処理するよりも、はるかに高速に検索表示されるのが特長だ。

もし、同一フォルダの中にhogehoge.mp3とhogehoge_2mp3というファイルが見つかったら、ファイルが重複している可能性が高いので、どちらかを削除してやればよい。

続いて、ファイル名のリネーム機能も便利である。トラック名の前後にアーティスト名やアルバム名などを付加して、統一ポリシーのもとに音源ファイルを管理することができる。

クラシック音楽ファンにとって頭が痛い、演奏者名と作曲者名の切り分けを行うときにも活躍する。

たとえば、【演奏者名―作曲者名―楽曲名―楽章等の名前】という順番でリネームしてから、それに応じたタグを付けていくと便利だ。

その他、さまざまなリネームやタグ変換を行うスクリプトが用意されており、自分でカスタマイズもできるので、とことん自分のこだわりのタグを編集できる。

また、CDDBに楽曲情報がない場合には、各国Amazonのデータベースを参照できるので、極めてマイナーなアルバムの楽曲情報を取りたい場合に便利である。

iTunesは高機能なプレイヤーであるが、タグ編集においては専用ツールを使ったほうが、快適に作業ができる。上手に使い分けて賢いミュージックライフを送りたいものである。
（TechinsightJapan編集部　真田裕一）