writer : techinsight

【アリ?ナシ?】エコブームで急増の太陽光発電はアリ? 「実は熱に弱いパネル…」「北陸で太陽光発電が出来ないのはウソ」驚愕の事実続々

昨今、太陽光発電が「儲かるエコ」として注目を集めている。昨年11月から始まった余剰電力買い取り制度の導入や補助金制度の復活を受け、前年度比200%の急成長を見せている。さらに、政府は10年度補正予算で住宅版エコポイントの対象に太陽光発電も含めると発表。これにより、ますます太陽光発電の導入が進みそうだ。一方、補助金制度の複雑さや、地域による発電量の差など、太陽光発電についてはまだまだ不明瞭な部分が多い。また、相場が分からないので悪徳業者に騙されてしまうのではないかと不安に思う人も多いようだ。
太陽光発電には本当にメリットがあるのか?また、注意すべき点はどんなことか?そんな疑問を解決すべく、専門家を直撃した。

今回取材にご協力いただいたのは、太陽光発電に関する相談・マッチングサイト「ソーラーパートナーズ」を運営する株式会社エコパートナーズの中村氏だ。まずは基本的なことから尋ねてみた。

―――ズバリ聞きます。太陽光発電の設置って、損ですか?得ですか?
中村:もちろん得です(笑) 昨今はエコブームですよね。エコというと環境のためにちょっと苦労したり、何かを我慢したり…というものが多いですが、太陽光発電の場合は電気代を削減し、余った電力を売ることもできるので、環境にも自分にも優しいエコです。やらないなんてもったいない!と思いますね。

―――でも、居住環境によっては大した発電にならないとも聞きますが…
中村:地域により発電量の差があるのは事実です。実際、北陸など日本海側では冬の降雪が多く日照量が少ないので、他県に比べて太陽光発電の設置率は低いです。でも各メーカーの特徴があるのでそれぞれのエリアに適したメーカーというのもあるのですよ。

―――それは意外!そんなにメーカーによって違いがあるのですか?

中村:現状、ソーラーパネルはシリコン製が主流ですが、シリコンは熱に弱いのです。太陽光発電なのに、矛盾していますよね(笑) ですから、寒いところでのカンカン照りが理想なのです。でも熱に強いものや、積雪に強いもの、影に強いものなど特徴は様々です。さらにご自宅の屋根の大きさ・形によっての合う、合わないが出てくるので、最適な太陽光発電のメーカー選びは一概には言えません。

―――なるほど…ちなみにソーラーパネルにも寿命があるんですか?
中村:実はまだはっきりしたことが分かっていません。だいたい25年から30年持つと言われているのですが、日本で一番古いソーラーパネルがまだ設置して18年ほどなので、パネルの耐久年数はこれから明らかになると思われます。

このように、記者の素朴な、時に無恥な疑問にも次々と答えていただいた。「ソーラーパートナーズ」では元々、太陽光発電の見積もり依頼ができるサービスを運営しており、登録内容を電話で確認する際に毎回のように質問を受けることから、質問受付のサービスを行うようになった。そこで、個別に込み入った相談ではなく、前提知識と知っていた方が良い内容の質問や、同じ内容の質問も増えてきたため、今年9月より匿名での質問受付も無料サービスとして始めるようになったという。

確かに、記者の周囲にも設置を検討する人が増え始めているが、彼らは一様に「どのメーカーがいいのか分からない」「補助金がどのくらいもらえるか知りたい」と疑問を抱いている。また、設置事例が少ないゆえ、どのくらいが妥当な相場なのか分からないと不安を口にする人も多い。

しかし「ソーラーパートナーズ」のサイトを一瞥すれば、導入前に必要な情報、知識を手軽にかつ無料で知ることができ、また優良な工事施工業者の紹介も無料で行っているため、サイトを通じて安心して太陽光発電を導入することができる。

取材の最後に、前出の中村氏から「補助金は上限があるので注意した方がいいですよ!」とアドバイスをいただいた。どういうことかと言うと、法外に高い値段で売りつける訪問販売業者が一時期問題視されたため、高すぎる太陽光発電には補助金を出さないようにして、利用者が騙されるのを防いでいるのだ。しかしこれにも抜け道があり、今でも悪徳業者は根絶出来ていないというのだ。また、業者がその地域に疎いために、発電量や設置の向きを誤ったり、補助金申請に時間がかかってしまうといったトラブルも多発している。

やはり、太陽光発電も正しい買い物をし、無駄なく発電させたい。そのためには、きちんと中立的に情報を提供してくれる「ソーラーパートナーズ」が厳選した業者に依頼するのが良さそうだ。

「ソーラーパートナーズ」を運営する株式会社エコパートナーズでは現在、太陽光発電利用者を対象に「補助金がなかったら設置しなかったか」「補助金の存在をどこで知ったか」などのアンケートを実施しており、データが一定量収集できたところで一般公開し、利用者のニーズを広く発信していきたいとしている。

今月5日、関西電力が国内の電力会社としては初のメガソーラー「堺太陽光発電所」を稼働。翌6日には米・ホワイトハウスの屋上にも太陽光パネルが設置されることが明らかになり、さらにその翌日・7日にはカナダ・オンタリオ州に世界最大規模となる80メガワットの太陽光発電所が完成した。全世界的に普及が進む太陽光発電。導入を迷う前に、まず「ソーラーパートナーズ」で情報収集を。そして、一日も早く発電を始めて、環境と財布にやさしいエコライフを送ろう。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)