かつて動画変換という作業は、ハードディスク容量を節約するために圧縮形式で保存するためのものであったが、近年はハードディスク価格の値下がりでそうしたニーズは低くなった。
その代わり、各種携帯デバイスで動画を持ち出すための圧縮処理としてのニーズが高まったことにより、元の動画を読み込んで対応機器を指定するだけで簡単に処理を行ってくれるソフトが人気である。
今回は、Windows用とMac用の最先端の動画変換ソフトを紹介したい。
まずは、Mac用のソフトウェアとして、Any Video Converterが非常に便利だ。
操作は、対象となる動画ファイルをドラッグ&ドロップして、変換したい対象の機種名(iPad iPhone Zuneなど)を指定して、変換ボタンを押すだけである。
もちろん、Mac本体で視聴するための変換作業や、動画の音声だけを抜き出したりすることもできる。
動画サイト投稿用にFlashファイルへの変換も可能だ。
元となる動画を複数指定して、連続して変換することができるので、たくさんのビデオファイルをまとめて、夜間作業で変換しておけば、朝起きたときには仕上がっているだろう。
続いて、Windows用のソフトウェアとしては、MediaEspressoが便利だ。
操作は、Any Video Converterとほとんど同じで、元になるファイルをドラッグ&ドロップして、変換したい対象の機種名(iPad iPhone Zuneなど)を指定した後、変換ボタンを押すだけである。
ちなみに、Any Video ConverterはMac版とWindows版があるので、使い比べてみるのも良いだろう。
もし、Mac・Windows両刀遣いのユーザーだったら、インターフェース統一のためにもAny Video Converter Windows版を選択する道もある。
これから主流になっていく変換ソフトはおおむね次のような要件を備えたものになると思われる。
・ドラッグ&ドロップの簡単な操作インターフェース
・適切なハードウェアアクセラレーション
・ハイビジョン動画のサポート
・優れたローカライゼーション(国内向け)
こうしたソフトは、海外産のものをローカライズして販売していることが多いので、日本語化に際してはベンダーは十分注意すべきであろう。
オリジナルの「Encording」という操作メニューを「エンコーディング」と表記するか「変換」と表記するか、どちらも適切であるとは言い切れないので、優れた日本語化を望みたいところである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)