writer : techinsight

【パソコン快適活用術】中古ノートPCをAVステーションにする(第4回)

影の薄くなったネットブックに最大限の仕事をさせてやるべく、総合AVステーションとして構成するシリーズ第4回は、東京と大阪で試験放送実施中のIPサイマルラジオ放送radiko.jpの端末としての任務を加え、インターネットラジオ、電波ラジオ、radiko.jpの3つを効率的に使い分けながら、音源入手を行うこととする。

これまでの連載で紹介したところだが、実はFM放送に関しては別のところでサイマル化が図られており、NTTのフレッツ光TV契約をすれば、各種TV電波と一緒にFM電波も送られてくる。よってF型コネクタが使えるUSBラジオチューナーがあれば、クリアーな音質で録音再生が可能だ。

インターネットラジオは、現在はシェアウェアになってしまったが RaimaRadio Proを使えば世界中の放送を直接ダウンロードできる。こちらはネット環境だけで対応可能だ。

今回行うradiko.jpの録音再生については、ツールがいくつかあるが、その中でも定評のあるRadikoolを使用する。

radikoolは、タスクトレイに格納でき、邪魔にならず、この種のソフトの基本である予約録音機能がある。

予約録音は番組表から簡単に行うことができ、詳細オプションでビットレートを変更したり細やかな設定が可能だ。

定評があるとはいえ、まだバージョンは0.1であり、不安要素がないわけではない。そこで二次的な待機系システムとしてパソコンから出力される音をそのまま録音するAudacityを使うとよいだろう。
ただしパソコンのアラート音などもひろってしまうので、それらのサウンドは全てオフにしておく必要がある。

インターネットラジオ、radiko.jp、そして電波ラジオの録音は、仕組みとしては放送時間がかぶっても、3つ別々に録音することが可能ではあるが、ネットブックではCPU負荷が上がって思わぬ障害を起こすことがあるほか、無線LAN環境では帯域を圧迫するので、他の録音中はインターネットラジオのダウンロードは止めておくべきだろう。

IPサイマルラジオは、現在NHKは参画していないので、語学学習者などにとっては残念なところだが、かつてテレビの普及でラジオはもう古いと言われていたにもかかわらず、在宅勉強から災害時の情報収集まで重要なインフラとして継続してきた。

現在、危機に瀕しているのは既存民放テレビであると言われているが、それでもワールドカップのような大規模な中継に関してはテレビ局の独壇場である。

次回は、テレビの人気をじわじわ浸食していると言われる、Ustreamとニコニコ生放送のダウンロード処理の任務を加えることにする。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)