writer : techinsight

大手企業向けに特化したPaaS/SaaS型 情報共有サービス「アリエル・オンデマンド」

「情報共有」は、IT化黎明期から企業の主要課題とされてきたが、その後の展開は企業規模や会社風土によって温度差がある。
中小企業はメールと掲示板が使えれば間に合っている一方で、大企業ではプロジェクト進捗管理から業務報告までグループウェアシステム上で完結していることもある。
現在、システムを外部に置いてネット経由で使用するSaaS/PaaS型のグループウェアの導入が進んでいるが、大企業向けの高機能版は数が少なかった。

今般、アリエル・ネットワークは、大企業向けWebコラボレーションウェア「ArielAirOne Enterprise」のPaaS/SaaS型サービス「ArielAirOne on Demand(アリエル・オンデマンド)」の提供を開始した。

アリエル・オンデマンドは、日本の大手企業特有の複雑な組織体系に対応できるアクセス権管理、膨大な利用者データを管理できるアクティビティ履歴管理を備えている。

また、職種や役職、部署別の用途に合わせた企業情報ポータルの構築、属性やITリテラシーなどの多様な条件に合わせた情報のパーソナライズ化など、日本の大手企業が求める複雑な機能要件を実現することが可能である。さらに関連会社を含めたグループ経営情報管理にも対応し、大手企業の利用に適したSaaS型 情報共有サービスを実現した。

提供されるサービスは、企業独自の要件を実現できるアプリケーション開発プラットフォームと、豊富な標準ビジネスアプリケーション群である。

アプリケーション開発プラットフォームは、各企業のビジネスモデルや企業文化に合わせたカスタムアプリケーションをプログラミングレスで構築することが可能である。
併せて提供されているSDK(Software Development Kit)を活用することで、独自の承認ルートに合わせた申請ワークフローを構築することができるほか、顧客情報管理(CRM)・商品情報データベース・プロジェクト情報管理・人材情報管理・文書情報管理など、様々な用途のカスタムアプリケーションを構築することができる。

標準のビジネスアプリケーションをアレンジし、自社の利用形態に合わせて利用することも可能である。

ユーザーは必要な機能だけを組み合わせて使うことができるという柔軟性が特長だ。

「情報共有」を阻害するものがあるとしたら、それはシステムではなく、情報を共有したくない「人」の存在である。導入に当たっては、十分な社内コンセンサスと教育研修を併せて行い、この高機能なシステムを最大限生かせるような体制づくりが必要であろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)