いつまでも若くいたいのは万人の願いである。今年51歳になるアーティストのポール・ウェラー。彼にとっても、老化は深刻なテーマのようだ。彼は、若く見えるようにいたいと必死である。最近ではシワ取りの治療を受けることで頭がいっぱいだ。
「いつもシワ取り治療のことばかり考えているんだ。いつもそのことばかり話しているよ」
これでも以前に比べれば、年をとることは受け入れるようになったというポール。しかし年をとることと、外見が老けて見えることは彼にとって別問題である。
「鏡で自分の姿を見さえしなければ、30年前の自分と同じつもりでいられるんだけどね」
自らを見栄っ張りだともいう彼は、老けて見えるのは何としてもイヤなのである。はたしてシワ取り治療は、彼の期待にどれくらい応える事が出来るだろうか。
さらにポールは、死ぬまで演奏を続けたいと自らの意思を明らかにしている。
「これまでしてきたことを続けていきたいんだ。」
年をとったからといって引退するつもりはないと雑誌のインタビューでも答えている。
「もし音楽が好きなら、年をとったからってどうして止めるんだい?」
彼は年とったことを理由に引退するポップミュージックの世界に疑問に感じている。ポップ音楽以外ではみんな死ぬまで続けることも珍しくない。
「70歳になったからって、それで止めるわけじゃない。」
このように語る彼はこれからも30年は活動を続けていきたいという。そのポールにとって、ジョン・リー・フッカーは理想だ。クラブで演奏したジョンは、友人に別れを告げて家に帰った後、この世を去っている。
まさに文字通り死ぬまで演奏を続けたジョン・リー・フッカー。本当の若さとは、その外見にではなく、生き方にあるのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 クローン中山)