Macに標準搭載されている機能「Spaces」はいわゆる仮想デスクトップ機能であり、アプリケーションごとに複数のデスクトップに割り当てて、ウインドウを効果的に使用できるものだ。
Windowsには、この機能は搭載されていないが、フリーソフトでこれを実現するツールはいくつか出ている。その中で、非常に個性的なツールであるPageiconを使って、MacのSpacesとの使用感比較を行ってみた。
MacのSpacesは基本的に起動またはアクティブ化されたアプリケーションによってデスクトップが切り替わる。ブラウザのSafariがデスクトップ1番目と決めてあれば、Safariが起動した時点で、デスクトップ番号は1に移動する。
また、デスクトップに置かれたアイコンやファイルなどは、どのデスクトップに移動しても共通で表示される。
対して、Windows用のPageiconは、アプリケーション及びアイコン、ファイルと仮想デスクトップがほぼ完全に分離されている。
だから、デスクトップ1番からデスクトップ2番に移動したときには、デスクトップ1番に表示されていたアイコンもファイルも全部見えなくなる。
タスクバーに格納されているアプリケーションアイコンも消えるので、全く別の環境として新たにアプリケーションを起動したり、ファイルを置いたりできるのである。
Firefoxのように複数起動が許されているアプリケーションは、明示的に指定しなくても新たなウインドウとして起動するので、複数タブが混在してわけがわからなくなっている状態の時は、デスクトップを切り替えて別環境として起動してやれば快適に使える。
一昔前であれば、メモリの大食い行為として自粛されるべきことだったが、現在のようにリソースが潤沢にある環境では、よほど重いアプリケーションを無理して複数起動するのでもない限り、ほぼ問題なく使える。
雑然とした自分のデスクトップに嫌気がさしているユーザーは多いと思われる。Pageiconを使って擬似的に環境を分けて使えば、気分もすっきりして仕事にも集中できるのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)