Windowsの言語バー(MS-IME ATOK Google日本語など)は、概して行儀が悪い。キャレットを別フォーカスに移すと勝手に英数モードになってしまい、日本語のつもりでタイプするとローマ字になってしまったり、Microsoft OfficeとATOKで文書をバリ打ちしているときに、突然、MS-IMEに切り替わったりする。
言語バーは、キャレットの側にあるのが好ましいが、ずっとそこに居続けられると邪魔である。
そこで、こうした不便を解消する2つのツールを組み合わせて使ってみたい。
ひとつは、言語バー空気読めである。これはキャレットがあるコントロールを言語バーが追いかけるもので、現在設定されているモード(日本語/英数)がすぐに確認できるので、間違えて、日本語のつもりでローマ字を打ってしまうミスが少なくなるというメリットがある。
追いかけてきた言語バーは、一定時間が立つともとの定位置に戻るので、作業を続けていても邪魔にならない。
もうひとつは、タイプした文字列を記憶していて、うっかり英数でタイプした日本語を、日本語入力に変換してくれるAgainTyperである。
たとえば、パーソナルという文字をうっかりpa-sonaruとタイプしても打ち直すことなく、Againtyperでそのまま日本語に変換しなおしてくれる。
ちなみに、最新のATOK2010では、日本語モードのままで英語打ちをして「ぺrそなl」とタイプしてしまったものを、「パーソナル」と変換してくれる機能を持つ。
現在、日本語変換エンジンは使い分けの時代となっている。日常文書やメールを効率よく打つには、Google日本語、ビジネス文書を丁寧に仕上げるにはATOKという分業ができつつあるが、いずれの場合も、正確なタイピングこそが入力効率を上げる。
その場合にモードの違いにより、打ち直す回数を極力減らしつつ、時にはGoogle日本語でタイピング数の削減を図り、別の時にはATOKで間違った日本語を補正しながら、素早い作業を心がけるべきである。
そうしたときに、今回紹介した2つのツールが助けになるであろう。
(TechinsightJapan編集部 真田 裕一)