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【お笑い峰打ちコラム】フジ一人勝ち ネタ番組終了相次ぐ

 日本テレビ系「エンタの神様」、TBS系「ザ・イロモネア」が相次いで放送終了を発表。いよいよお笑いブームにも陰りが出てきたか。

 エンタは2000年代のお笑いブームの礎となった番組である。その功績はけっして小さくはないが、オリジナリティに固執するあまり時代の流れからはそうそうに置いていかれてしまった。

 一方のイロモネアは特別番組が評価されてのレギュラー化。芸人がジャンルごとにいくつものネタを見せ、それを観客に審査させるシステムは非常に斬新であった。

 しかしレギュラー放送が始まってからは徐々に精細を欠いていく。てこ入れのつもりか無理に若手芸人を出そうとしたのも失敗だった。中堅どころの意外な芸を楽しみに見ていた人も多かったろうに、深みも広がりもないぽっと出の若手を出すことに何の意味があったのか。あれでは特番時代からのファンは離れていかざるを得なかったであろう。

 2番組のリタイアにより、対比的にその堅牢さを見せつける形となったのがフジテレビ系「爆笑レッドカーペット」。日曜夜8時への移動は不安要素ではあるが、ひとまずこの3月を乗り切った。姉妹番組の「爆笑レッドシアター」も併せ、当分フジテレビの牙城は揺るがなさそうだ。

 バラエティのフジと呼ばれるようになって久しいが、現状、お笑い系は一人勝ち状態である。逆にいえば、レッドシリーズが終わる時こそがお笑いブームの終焉になるのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)