writer : techinsight

日本初の患者向け転院支援サービス『転院サポートセンター』開始 メッドスター

転居などの事情により病院を移るときには、これまでは主治医に紹介状を書いてもらって自分で病院を探すか、主治医の知り合いの病院を紹介してもらうかで、患者の個別の事情についてはあまり考慮されてこなかった。
しかし、たとえば糖尿病ならばきちんとした栄養指導と検査体制の整った病院に移りたいのが患者の願いである。そしてできれば自宅と会社との通勤経路上にあって、会社の帰りにでも寄れる病院が望ましい。そういった要望はこれまでほとんど無視されてきたが、今般、初めて企業による地域医療の「新しい公共」として転院を検討中の患者に対して病状や要望に適した病院を独自の病院データベースをもとに紹介する『転院サポートセンター』がメッドスターによって開始された。

患者の転院先となる病院を探す方法は、ソーシャルワーカーが提携病院や系列病院に電話をかけて探すか、もしくは主治医が直接知り合いの病院に電話をかけて探すかである。この方法では、転院先候補となる病院数が少なかったり、地理的にも偏っていたりすることが多いため、患者の要望にこたえられないことがある。当社は特定の医療機関に属さない独立した企業であるため中立な立場で患者に幅広く病院を紹介できる。

患者に適切な病院を紹介する場合、転院後に患者がどのような医療サービスが必要となるかを把握し、その医療サービスを提供できてなおかつ患者の要望(場所、入院費用、設備など)に応えられる病院をみつけられるかが鍵となる。そのためには、患者の病状を理解できる医療の専門知識と各病院の設備やスタッフなどの詳細なデータベースが必要となる。メッドスターでは、独自に収集した病院データベースをもとに医師を含む経験豊富な専門スタッフが患者の転院先として適切な病院を紹介する。

病院によっては転院が必要な患者に対して医療機関の紹介は行っていても介護施設の紹介は行なっていないことがある。その場合、患者の家族は転院先となる介護施設を自ら探さなければならないので時間的な負担がとても大きい。メッドスターは、介護施設への転院が必要な患者に対しても病状や要望(場所、入院費用、設備など)に適した介護施設を紹介する。

これまで馴染んできた病院から別の病院へ移るときには不安も大きい。新しい転院先の主治医とソリが合わなかったらどうしようとか、検査漬けにされたらどうしようとか悩むことが多いが、そうした悩みについて真剣に耳を傾けてくれるサービスとして活用が望まれよう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)