writer : techinsight

OKIデータ、「見えない2次元コード」を印刷するパッケージソフト「グリッドレイアウタ」を発売

OKIデータは、このたび、パソコンなどに接続したスキャナーペンで紙に触れるだけでパソコン画面にリンクした映像や音声などが起動する印刷物の作成パッケージソフト「グリッドレイアウタ」を発売する。

たとえば、業務システムのマニュアルを製作する際に、網羅的なものを作れば膨大なページ数になる。エコロジー推進とコスト削減のため、大量に印刷して配布するわけにはいかないから、PDFで配信することになる。しかし、PDFで配布した資料というのはほとんど読まれることがないまま、放置されることが多い。

しかし、クイックリファレンスのようなものをPDFと紙で配布し、ユーザーが詳しく知りたい箇所をスキャナーペンで触れると、解説が音声と文章で表示されるならば、きっと使いやすいマニュアルができるに違いない。

このパッケージソフトは、見えない2次元コード「Grid Onput」を紙に印刷し、デジタル情報をスキャナーペンで読み取って、パソコン内の各種コンテンツとリンクさせることで、紙媒体の限られた表現範囲にデジタル情報(動画・音声・インターネット)を付加して、印刷物に優れた表現力を提供する。

新商品「グリッドレイアウタ」は、印刷物に見えない2次元コード「Grid Onput」を付加して同社のグリッド認定プリンタで印刷し、コードをパソコン内の各種コンテンツと簡単にリンクさせるソリューション作成パッケージソフトである。パソコンと オフィス用プリンタでの印刷を実現し、少ない部数でも印刷できるほか、コードとコンテンツのリンク設定もパソコンで簡単に行なえるため、時間とコストを大幅に削減する。

紙の最大のメリットは自由に書き込みや付箋ができるという点である。ペーパーレスをドラスティックに進めてしまうと、変化の大きさに付いていけないユーザーが多く出るが、 紙とPCを一体として情報を提供するなら、先に紹介したマニュアルや学校教材など、様々な分野に応用が利く。

この技術は、紙メディアの持つ一覧性や利便性とインターネットを中心とするデジタルメディアを融合させた新しいテクノロジーとして注目を集めているが、これまでは大型の印刷機でしか印刷できず、時間とコストの削減が課題となっていた。

同社はこの商品を今後、教育市場・カタログ印刷市場・営業ツール作成市場・STB(セットトップボックス)などを介した小口受発注市場や動画付き論文・動画付きアルバムの作成市場向けに積極的に展開していくとしている。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)