writer : techinsight

東芝ソリューション SaaS化等のソリューションを中核としたクラウドビジネスへの取り組みを発表

近年の代表的IT用語である「クラウド」は、ITベンダーにとっての営業トークの決め台詞でもある。
しかし「御社においてクラウドへの取り組みはいかがでしょうか」などというトークは、実は何の説明にもなっていない。高額なサーバーを売るための「クラウド」ではなく、顧客企業におけるアプリケーション環境の最適化というソリューションがセットになって、初めてクラウドは意義のあるものになる。
ソリューションベンダーの東芝ソリューションが、そうしたスタンスにおけるクラウドビジネスへの取り組みを発表した。

東芝ソリューションが提供するサービスは、
●クラウドの最適活用を企画/計画する「クラウドコンサルテーション」
●アプリケーション構築基盤技術を活用した「クラウドアプリケーション構築」
●仮想化・サーバ統合技術などによる「クラウド基盤構築」
●クラウド環境の運用をサポートする「クラウド運用サポート」
の4つのサービスを柱とし、トータルクラウドサービスメニューとして体系化した。これにより導入検討フェーズから設計構築フェーズ、運用フェーズにいたるシステムライフサイクル全般において顧客の課題解決をサポートする。

同社アプリケーションのSaaS対応については、当社の独自技術である日本語処理技術やXML技術を活かした情報活用機能や人財管理ソリューションとして定評のある教育管理システム「Generalist/LM」など特色のあるものから順次SaaS化し、サービスを提供していくとしている。

今後のクラウドビジネスにおいては、既存システム、プライベードクラウド、パブリッククラウドが混在した環境での可用性、信頼性、保守性の高いシステム構築・運用が重要となってくる。

クラウド化の推進においては、自社のアプリケーション資産を全て棚卸し、そのライフサイクルや運用形態から、パブリッククラウドに移行するべきもの、プライベートクラウドで運用すべきもの、SaaS化への親和性の高いものとそうでないものなどに分類しながら、「所有」と「使用」の切り分けを最適化していく必要がある。

また、併せてネットワークの最適化やグリーンITへの取り組みなど、企業の抱える課題は多く、「ソリューションとしてのクラウド」を提供する同社の取り組みは非常に意義あるものと言えるだろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)