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性能を強化した最新プロセッサ搭載「SPARC Enterprise M3000」を販売 富士通とサン

現在、エンタープライズ向けサーバーに搭載されるプロセッサーは、IBMのPower、インテルのXeonそしてサン・マイクロシステムズのSPARCの三つ巴対決となっている。近年はXEON採用のWindowsサーバーがシェアを伸ばしているが、かつて企業や官公庁で大きなシェアを持っていたのがサンのSPARC採用サーバーであった。現在でも基幹系データベースをSPARCアーキテクチャで稼働させている企業は多く、既存システムの継続運用とパフォーマンス向上のために、SPARCサーバーの性能向上には期待が大きい。
今般、富士通とサン・マイクロシステムズ社は、「SPARC64 VII」プロセッサを1基搭載する「SPARC Enterprise M3000」の性能を強化し、2010年1月12日より販売開始する。

「SPARC Enterprise M3000」は、「SPARC Enterprise M4000」以上のミッドレンジモデル、ハイエンドモデルにも搭載されている「SPARC64 VII」プロセッサを1基搭載した、ミッションクリティカルシステムに求められる高性能と高信頼性を兼ね備えたエントリーモデルである。

環境性能の追求により、高さ2U(ユニット)の省スペース化、優れた省電力性能、静音性を実現している。

今回、動作周波数2.75ギガヘルツの新プロセッサを搭載することで、従来機種より最大23%の性能向上を実施し、顧客企業の業務処理の高速化を実現する。加えて、性能あたりの消費電力を削減する事で、顧客企業や社会の環境負荷低減に貢献する。

SPARC採用サーバーに搭載されるOSは、商用UNIXの分野で大きなシェアを持つSolarisである。このOSは技術者及び管理者の調達が容易で、ミッションクリティカルな分野の業務にも採用されていることで、企業の安心感にもつながる。

既存システムの安定運用を継続したい企業ユーザーのリプレース候補としても、期待が大きいものと思われる。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)