2010年もすでに1月半ば。今年の顔となるはずであるM-1グランプリ2009チャンプのパンクブーブー(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)は徐々に露出が増えてきており、滑り出しは順調といったところだ。
賞レースからブレイクした芸人はトークに不安を抱えている場合が多いが、パンブーもその例に洩れず。タイトル奪取直後からその危惧を口にしていた。しかしそこまで芸人にとってトークは重要なものだろうか。
例えば俳優はそれほど饒舌でなくとも問題はない。むしろちょっとおもしろいことを言うだけでちやほやされる職業である。俳優と芸人、どちらも人を楽しませる商売だというのに、両者に求められるものは違うのだ。芸人、しかもお笑い芸人と名乗るからには、やはり人を笑わせてなんぼである。
その点において、ネタに重きを置いているなどといった言い訳は通用しない。大衆はタイトル保持者の爆笑トークを求めている。
すっかり前置きが長くなってしまったが、17日のおしゃれイズム(日本テレビ系)にパンブーが出演した。結論から言えば、想像以上の出来であったように思う。
まずはお約束のM-1裏話から。M-1を境としたビフォーアフターエピソードや、電気が止められて真っ暗な部屋などを紹介。その後の母親や元カノの登場にも臆することなく、軽妙なトークでスタジオを沸かせていた。
ひとまず及第点といったところであるが、母親、元カノというジョーカーを早くも切ってしまったパンブー。今後も17日の放送のようにいじられ役が多くなるのだろうか。
M-1チャンプ経験のあるいじられ芸人といえば、ブラックマヨネーズだ。今後パンブーがブラマヨのようになれれば、それは確かに一つの成功といえよう。もちろんそれ以上の可能性だって彼らには秘められている。ひとまずは、ライフラインが停止されない程度の収入を確保するところからだ。
(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)