2009年も残りわずかとなった。忘年会やクリスマスも終わったら年越しの準備が始まるが、パソコンも正しい作法で年越しすることが必要である。今回はそれらの作法について紹介したい。
(1)各種アップデート
AdobeやMicrosoftのアプリ動作基盤や、ブラウザ、ウィルスパターンファイルなどを全て最新版にアップデートしておくのが最初である。アップデートメッセージが出ているのに、面倒で後回しにしているユーザーはかなり多い。
(2)ウィルスチェック
あらゆるディスク、ストレージ類にウィルスチェックをかけておこう。次に行うフルバックアップの前にシステムが健全であることを確認するのが先である。
(3)システムフルバックアップ
ポータブルハードディスクが数千円で売られているので、システムが格納されている内蔵ハードディスクはフルバックアップを取っておこう。起動したままではフルバックアップはできないので、UbuntuなどのCD-ROM起動Linuxを使用してフルコピーを行うか、市販のバックアップソフトを使おう。
(3)チェックディスクとデフラグ
ディスクの断片化解消と損傷部分の修復は定期的に行うべきものだが、そこまでスケジューリングしているユーザーは多くなく、頻繁にやればよいというものでもないので、年末の機会にやっておこう。もちろん外付けストレージも含めてである。
(4)掃除
裏面には相当なほこりがたまっていることが多い。冬とはいえ放熱が悪くなって、システム不調の原因になるので、大掃除の一環でぜひ行うべきであろう。日本古来の伝統に従い旧厄を落とすという意味もある。
(5)システムチューニングまたはクリーンインストール(お好みで)
パソコンの調子を悪くする原因のひとつが、頻繁なソフトウェアのインストール/アンインストールである。レジストリチューニングなどで解消される場合もあるが、あまりに調子の悪いシステムは、一度初期化してクリーンインストール(再セットアップ)を行うほうがよいだろう。この場合は最初にシステムフルバックアップを行ってから再セットアップを行い、各種アップデートを行う。
なお、不要ファイルの削除を推奨しているパソコン雑誌が見受けられるが、ハードディスク残量が不足していないのなら、無理に削除せずに、どこかのフォルダにまとめて放り込んで置いたほうがよい。あとで必要になって後悔するケースのほうが多いのだ。
ただし、他人には絶対見られたくないファイルが残っている場合は、セキュリティ若しくは恥かき防止のために、完全削除を行うべきだろう。
これらを全部やると、1日仕事になってしまうが、古くからのパソコンユーザーに言い伝えられている事柄であるため、今回紹介させていただいた。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)