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【お笑い峰打ちコラム】M-1チャンプの意外なヨゴレ仕事

 宮城県などで放送されているサンドウィッチマン(フラットファイヴ)の冠番組「サンドのぼんやり~ぬTV」(東北放送)。全国ネットでは見られないサンドのもう一つの顔を堪能させてくれる番組が、またまたやってくれた。

 2日深夜の放送は「国分町オカマバー☆弟子入り」。サンドの2人が仙台市の繁華街、国分町にあるオカマバーに体験入店するというものだ。あの2人が女装をし、源氏名を名乗り、お姉言葉でふるまう。特にショータイムの乱痴気騒ぎは筆舌に尽くしがたいものであった。

 ご存知の通り、サンドは仮にもM-1チャンプである。加えて今年のキングオブコントでは準優勝という栄誉を得、その実力は誰もが知るところだ。現在のうわついたお笑いブームとは無関係に思える彼らだが、ホームである宮城ではオカマに扮して踊り狂っている。

 お笑い芸人である以上、こういった仕事は避けては通れないであろう。そうして下積みを重ねてブレイクし、すまし顔でMCを務めるのが常である。だが、サンドはすでにブレイクしているのだ。

 お笑い芸人が有名になってからヨゴレ仕事を始めるというケースはあまりない。一方でどれほど売れても原点を忘れない大物芸人もいる。ガキの使いのダウンタウンしかり、おかげでしたのとんねるずしかり、もうそんなことしなくてもいいのに、という芸人が“そんなこと”を続ける心意気。しかしサンドはもともとネタ重視の傾向が強いため、そのケースともまた違うように思う。

 小規模事務所ゆえのノウハウのなさか、長かった下積み時代の鬱憤か、芸人のアイドル化への警鐘か。サンドのはじけぶりの裏になにがあるのかはわからないが、一見の価値はある。放送地域はごく狭いが、機会があればぜひ見ていただきたい。
(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)