「あの案件の資料一式送ってくれ」と部下に頼んだら、エクセルファイルとパワポファイルとPDFファイルをどっさり添付して送ってこられた経験はないだろうか。こういうときは、例として「エクセルの3シート目とパワポの最初の5ページとPDFの4ページ目と8ページ目を抜粋して1本のPDFにまとめてくれ!」と言うべきである。「どうすればいいんですか」と聞いてくる部下には、次の3つのソフトを紹介しておこう。
PrimoPDFとComPDFとSepPDFである。
PrimoPDFはPDFファイルを普通に作成するソフトウェアである。インストールされるとプリンタとして認識され、印刷処理を行うとPDFファイルが作成される。
続いて、すでに作成してあるPDFファイルや数十ページに及ぶPDFファイルを1ページ1ファイル単位にバラすことができるのが、SepPDFだ。特定のページを指定して1ページに抜き出すことができる。
最後は、こうして集めた様々のPDFファイルを1本に結合しよう。これにはComPDFを使う。これらの連携処理により、上司報告用のファイルができあがる。
報告を求めてくる上司は、仕事の隅々まで説明してもらう必要はないのだ。重要と思われる部分を抜粋して、「この仕事の概要はこうでした」という説明をするべきである。
なお、こうしてできあがった資料を、さらに加工するべく、もう一度エクセルファイルやワードファイルに変換して修正するという局面がある。
この分野では、ソースネクストの「いきなりPDF」シリーズが便利ではあるが、原本性の確保という点では、むしろ問題がある。
本格的に内部統制を確立するべく原本性の確保を図るには、こうしたソリューションを導入すべきなのであるが、そこまで徹底はできないセクションであれば、総務部門に文書管理主任者を置くことで、原本性を確保するとよいだろう。
文書管理主任者が保管しているファイルが、誰がなんと言おうと原本なのである。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)