writer : techinsight

【激車ウォッチ!】ホンダアコードのクロスオーバー、米国のみ販売の不思議。

ホンダは、11月より主力車種アコードのクロスオーバータイプを販売する。クロスオーバー型の人気が高い今日、ホンダもラインナップを投入した。

アコードはホンダの主力車種でセダンとステーションワゴンをラインナップとして展開していた。現行のモデルで5代目となるホンダの象徴的モデルである。

今回、セダン、ステーションワゴンに続きクロスオーバータイプの「アコード クロスツアー」を11月から販売する。しかしアメリカでのみ販売になる。

現在のトレンドとなっているクロスオーバータイプ、あらゆるメーカーがラインナップに掲げている。それまでのゴツゴツした4WDのイメージでなく、あくまでスマートな都会派の雰囲気を漂わせる。
数年前、ポルシェがクロスオーバータイプの「カイエン」を発表して世界を驚かせると、負けじとあらゆるメーカーが対抗馬をぶつけてきた。
最近では、日産が象徴的モデルのスカイラインをクロスオーバー化したスカイライン クロスオーバーを発表した。

こういった流れがある中での、今回の発表である。日本の個性の薄い車たちのカンフル剤として国内でも販売して欲しいのはやまやまであるが、日本ではそれほどの需要がないとの判断であろう。

そしてもうひとつ、悔やまれるのが3.5L V型6気筒エンジンを搭載することだ、日本のアコードは欧米の規格に合わせて生産されており、そのボディは大型化している。しかしそのエンジンルームはスカスカだ。
なぜなら、日本のモデルには環境性能や燃費性能を重視して、2.4Lの4気筒の小さなエンジンしかラインナップがないからである。これでは非力感が否めない。

アコード クロスツアーの販売が無理なら、3.5L V型6気筒エンジンの搭載だけでも検討してもらいたいものである。

景気の影響が大きい自動車業界で「売れ行きのヨミ」も当然大事だが、夢やチャレンジ精神も忘れて欲しくはない。
(TechinsightJapan編集部 ”自動車魂世界一”car journalist 木下)