綾瀬はるかちゃんあたりが、“子供の頃、藤山一郎さんの歌が好きでした”と言うような、あまりの渋さにちょっと嬉しくなるような話を拾った。女優スカーレット・ヨハンソンはまだ24歳の若さだが、幼少期に「マイ・ウェイ」でおなじみのポピュラー界の帝王、フランク・シナトラが大好きだったそうだ。
1990年頃の米国のミュージック・シーンは、女性ではマドンナにマライア、ジャネット・ジャクソン、男性ではボン・ジョヴィ、マイケル・ボルトン、フィル・コリンズなどのアーティストが大活躍、しかしヨハンソンの趣味はかたくなにフランク・シナトラのファンであったという。
「幼いころ、私が大好きだったのはシナトラよ。その歌声に惚れてしまっていたのね。大人になったら私もこんな風に歌を歌うって決めていたわ。寝ても覚めてもシナトラの歌が全て、私の幼少期はシナトラ一色だったの。」
「フィッシャー・プライス社のおもちゃで、コレであなたも歌手になれる!っていうのを買ってもらった覚えがあるわ。マイクを持って自分の持っているテープと重ねるの。やっぱりその時も “シナトラのベスト・コレクション” を利用したわ。こんな渋い声がいつか出せるようになる、そう信じていたのよ。」
ちなみにヨハンソンは2008年5月、トム・ウェイツのヒット曲を集めたカバー・アルバム、『レイ・マイ・ヘッド』で歌手としてもCDデビューしている。ただし売行きはパッとしなかった。2枚目こそヒットをと狙い、歌手としても頑張ってみたいと考えているようだ。
「もっとも年齢とともに、他にも好きな歌手は増えてきたわ。ある時、ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンがコンサートで “In My Room”を歌ったのを聴いたんだけれど、切なさがこみあげてワンワン泣いちゃった。コンサートで泣くなんて初めてだったのよ。ティーンにとっては、自分の部屋だけが安心して自分の秘密と向き合える大切な場所っていう歌詞なの。 」
ビーチ・ボーイズだって結成は1961年、ヨハンソンがティーンの頃には「オールディーズ」の域に入っていた。彼女のレッド・カーペットのファッションや化粧法には、どことなく古風な落ち付きを常に感じていたが、つまりそういうことだったワケか…。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)