博多・中洲の老舗ラーメン店「一蘭」は、福岡県と協力し、日本初となるラーメン専用小麦「ラー麦」を開発した。本年より販売を開始する。
「ラー麦」は、福岡のラーメンのために新たに品種開発した小麦で、福岡県内の農家により限定生産している。
博多の豚骨ラーメン屋台などが一大観光地となり、全国有数のラーメンどころとして有名な福岡県。実は小麦の産地でもあり、福岡県の小麦の生産量は北海道に次いで全国2位を誇る。
しかし、それらの品種は主にうどん用であり、ラーメンに適したものではなかった。そのため、博多ラーメンの麺に使用されることはなく、カナダやアメリカなど外国産の小麦に頼っていた。
そこで、地産地消により福岡のラーメンの魅力を更に高めようと、県内の老舗ラーメン店「一蘭」が立ち上がった。福岡県と全面協力し、筑紫野市にある農業総合試験場にて全国に先駆けてラーメン用品種の開発に挑戦。平成19年度に福岡のラーメンに最適な品種を開発し、翌年公募によって「ラー麦」と名付けられた。
「ラー麦」は、麺にした時に色が明るく、コシが強いという特長がある。また、ゆで伸びしにくいため、博多ラーメンに使用されるストレートな細麺に合った特性を備えている。既にラーメン業者等を対象とした試食会などを実施し、「麺にコシがある」「歯切れがいい」「味がいい」といった評価が出ているという。
老舗ラーメン店「一蘭」では、来月9日よりこの「ラー麦」を使用したラーメンを中洲川端駅上店限定で提供するという。いち早く「ラー麦」を堪能してみたいという人は足を運んでみてはいかがか。
※ラーメン一蘭 中洲川端駅上店
福岡県福岡市博多区中洲5-3-2
(年中無休・24時間営業)
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)