厚生労働省によると、新型インフルエンザの国内における集団感染の発生件数が先月末時点で1万4千件を超えたことがわかった。また、新型インフルエンザによる入院患者数も先月29日時点で1300人を超えていることも明らかになった。
新型インフルの感染拡大が続いている。9月30日時点での国内の新型インフルエンザの集団感染の発生件数は累計14099件であることがわかった。これは厚生労働省がまとめたもので、実際に都道府県の各保健所へ報告が上がったものを集計しているため、実際はこれよりも多いことが考えられる。
また、「集団感染」は人数でなく件数として報告されるが、その定義は2名から20名となっており、都道府県によっても集計件数が異なるため、実際の感染者数は少なくとも3万人を超えているものとみられる。
都道府県別にみると、東京都が最も高く2580件で、次いで大阪府の1550件、千葉県の1316件の順に高くなっている。それに対して、件数が最も少なかったのは富山県で累計19件。山口県も30件と少ない。また石川県も33件、福井県も48件となっており、人口比などを考えても北陸地方では新型インフルの感染が他地域に比べて少ないことがわかった。
また、臨時休業を要請し実施した施設は先月末まで5568施設にのぼった。こちらも北陸地方では報告件数が少なく、石川県では未だ0件となっている。
一方、国内の新型インフルエンザによる入院患者数は9月29日時点で1323人となった。内訳をみると、5歳から9歳の子どもが最も多く490人、次いで10歳から14歳が256人、1歳から4歳が197人となっている。こちらも、報告が上がったものの集計であるため、病院に行かなかった人も含めて、実際の人数はこれを大きく上回るものとみられる。
また、男女別にみると、男性が825人に対して女性が498人となっており、男性の患者数が女性の1.7倍と多くなっている。
新型インフルエンザに対しては、マスクの着用が最も有効と言われている。専門家によると、電車など公共空間では感染の機会が増えるため、マスクの着用は当然のこととして、手洗いをする前に口元に手を持っていかないといった心がけも重要だという。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)