ナレッジマネジメントといえば、かつてはITで哲学をやろうという無茶を実践してしまったソリューションで、大きく普及することはなかったが、膨大な顧客対応記録を知識として再活用しなければならない、コンタクトセンターにおいては導入が進んでいる。
今般、東芝ソリューションは、リアルタイムナレッジ活用を強化したコンタクトセンタソリューション「CT-SQUARE V3 KX」を販売開始した。
「CT-SQUARE V3 KX」は、経営部門や事業部門で蓄積された情報を分析し、”見える化”する従来の「ナレッジマネジメント」だけでなく、新しいナレッジ活用の形として、顧客対応品質の向上、対応スピード向上、重大事故の早期発見などを目的に、コールセンターのフロント業務においてリアルタイムにナレッジ情報を活用するための機能を強化した。
「CT-SQUARE V3 KX」は、「PUSH型ナレッジ表示・連携機能(ナレッジランチャー)」により、例えば、オペレータが顧客との応対内容を入力している間に、自動的に関連するナレッジ情報が表示され、ワンアクションで関連するナレッジ情報を参照できるようになる。
ナレッジ処理エンジンを用いたテキストマイニングやクラスタリング処理技術を利用した「危険キーワード」、「頻出問い合わせキーワード抽出」、「類似案件表示」等のオペレータ応対支援機能により、顧客応対に関連したナレッジをリアルタイム表示、これにより、応対のスピードアップが図れることはもちろんのこと、コールセンターで収集される情報を再加工することなく、そのままナレッジとして利用できる。鮮度の良い情報が活用できるので、一刻を争う局面での顧客対応品質そのものを向上することが可能である。
また、関連したナレッジを自動的に表示することにより、オペレータへの「気づき」を促し、重大事故の早期発見や対応の早期化も可能になる。
コンタクトセンターに来る問い合わせのほとんどは、過去に類例があるものであり、その中からいかにしてベストプラクティスを素早く抽出するかが、応対品質の向上につながっていく。
また、ナレッジは蓄積した後、スパイラル的な上昇的統合を行わねばならないが、最終的にはセンタースタッフの裁量と判断が常に最重要であり、これをいかに支援するかがIT化の中核となる。
同社では、本ソリューションを、2009年11月12日(木)・13日(金)に開催される、「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス2009」へ出展する。 (会場:池袋サンシャインシティ・コンベンションセンター)
当日、東芝ソリューション展示ブースにて「CT-SQUARE V3 KX」を見ることができる。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)