ここ数年来「見える化」という言葉がよく使われる。企業の活動そのものは本来目に見えないものであるが、それをあえて一覧性を高めることによって、強み弱みの分析や問題点の把握に使おうというものである。そのためには、通常の複式簿記会計による出納管理とは別に、江戸時代の大福帳を模した形で、企業の取引活動全体を全て記録しておくことが必要だ。そうしたソリューションを提供するのが、富士通の販売する「Interstage XML Business Activity Recorder」である。
本製品は、すべての業務活動をXML形式のデータで一元的に記録するデータベースを自動的に作成する。この自動的に作成される一元化されたデータベースを経営者や事業管理層、現場など違う立場の利用者が、それぞれの観点で必要な時に必要な形で情報を活用できる。
明細データを記録する時、発生した情報を全てもらさず記録することで、データの修正や取り消しの履歴を記録するため、現在にいたるまでの経緯を全て「見える化」し、ありのままの企業活動の実態を把握できる。また、データベースの技術を活用し、大量かつ重要なデータを確実に記録する。
事業部制でよくありがちな、月間売り上げ目標を見かけ上達成するために、繰り上げ計上と後日消し込みを同時に行うといった不正な操作も記録されるため、業績の透明性を確保し、適正な売り上げ計上が実現される。
複数の業務システムで処理される明細データは、全ての明細データを収集するため各業務システムを横断的に結ぶサービスバスを経由し非同期メッセージング処理を行いながら収集する方式を採用しているため、業務の流れを止めることなく、情報をもれなく記録する。
可監査性を高めることも可能になり、コンプライアンスの確保に貢献するとともに、事業における意志決定の迅速さに資することによって、ビジネススピードの向上を高めることができる。
動作環境は次のとおりとなっている。
サーバ
Microsoft Windows Server 2008
Microsoft Windows Server 2003
クライアント
Windows Vista
Windows XP
価格は350万円からとなっており、2009年12月中旬から提供開始される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)