SaaS、クラウドといったタームに象徴されるように、ITシステムは「所有から使用へのシフト」が進んでいるが、自社でハードウェアを所有する場合には、グリーンITと呼ばれる省電力機構の搭載や、仮想化によるサーバ集約といった事柄がトレンドである。そうした製品候補のひとつが、富士通から発売される「PRIMERGY」「Windows Server 2008 R2」バンドル製品である。
富士通はPCサーバの2WAYラック型サーバ「PRIMERGY(プライマジー) RX300 S5」および2WAYブレードサーバ「PRIMERGY BX620 S5」の2機種7タイプにおいて、マイクロソフトの新サーバOS「Windows Server(R) 2008 R2」をバンドルした製品を2009年10月14日から販売開始する。
「Windows Server 2008 R2」の新機能「コアパーキング」によって、複数コアプロセッサ環境で負荷が低いときには、コアの一部を一時停止することが可能になり、省電力性を実現するとともに、サーバ監視ソフトウェア「ServerView Suite」のPower Management機能によって図られる高い業務効率により、さらなる省エネ化の推進とオペレーティングコスト削減を実現する。
「Windows Server 2008 R2」は、新しい仮想化テクノロジー「Hyper-V 2.0」により、仮想化機能が強化されており、複数サーバーの統合を推進する。
ハードウェアそれ自体の持つ省電力機能に加えて、サーバ集約によるハードウェア削減により、本体電力、空調電力などの節減が図られる。
キャッシュを利用してネットワークパフォーマンスを向上する機能BranchCacheによって、拠点間のWAN回線が細い場合にでも、通信量の削減が図られるとともに、動作中の仮想マシンを止めずに無停止のまま別のHyper-Vホストへ移行させるLiveMigration機能によりシステムの安定運用が図られるメリットも重要である。
製品の提供開始は、11月中旬からとなる予定だ。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)