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【クリたまTVウォッチ!】意外な才能。名MC南キャン山ちゃんが大田総理を超える日。

お笑いコンビ南海キャンディーズのツッコミ担当山里亮太・山ちゃん。相方、“しずちゃん”こと山崎静代が、ドラマ『夫婦坂』(TBS系)や映画『フラ・ガール』などで女優としても活躍していて、「その間、山ちゃんは何をしているの?」と思っている人も多いことだろう。しかし、南キャン・山里は意外な番組で自身の才能を発揮している。

テレ朝系人気番組、『黄金伝説』でケーキを食べさせられていた時はウジウジして、しずちゃんに怒られていた山ちゃん。本来、「いじめられっこキャラ」なのだがそれはお笑いの世界での話。実は山ちゃんは、関西大学出身(ミュージシャンの矢井田瞳と同回生)で意外にインテリだ。

しずちゃんと一緒の「南キャン」での活動以外に、山ちゃんは、日本テレビ系のワイドショー『スッキリ!!』の「エンタメまるごとクイズッス」に「謎の男」として声だけ出演したり、その他バラエティ番組のゲストや、地方・CSなどの制作の番組に一人で出演している。最初はしずちゃん不在時の穴埋めみたいな仕事ぶりに見えたが、各界の著名人に山里が突撃インタビューする『南海キャンディーズ山ちゃんのジャーナルしちゃうぞ!』(2008年4月 から 2009年9月、朝日ニュースター) に出演してから、お笑いタレントから一歩ふみでた個性を見せている。この番組はお堅いこのチャンネルでは分かりやすく好評だった。

そして、10月から2時間にパワーアップし、様々なゲストと、生活者目線で政治・経済・社会問題を激論する『闘え!山里ジャーナル』(2009年10月、朝日ニュースター)が始まった。17日の第一回は、「これでいいのか日本!若者の不安と不満!」と題し、現役大学生を集め、就職やその他若者をとりまく問題を、川田龍平(参議院議員)の他、朝日新聞編集委員や、ジャーナリスト、民主党や自民党の議員などと話しあった。

激論!とうたっているが、ディベートのように「どちらが勝つ」という討論でもなく、和やかに意見を言い合う番組。NHKや民放のバラエティ番組のような派手さは無いが、じっくり専門家の意見が聞ける貴重な時間。自分の大学時代はどうだったかを思い出しながら、学生達に上手く自分の意見を伝え、ゲストには気持ちよく弁論させる山ちゃん。他の芸人やプロの司会者でもなかなか出来ないバランス感覚がある。

最近、どんどん横暴になる爆笑問題・太田がすぐ“揚げ足をとる”『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。』(日本テレビ系)に比べて、同じ社会派討論番組でもえらい違いの『闘え!山里ジャーナル』。もし地上派で放送したら、討論番組は好きだけど太田光の怒り口調にゲンナリという人が穏やかな山ちゃんを支持する可能性は高い。うだつのあがらなそうな南キャン山里が、爆笑・太田光帝国の「思わぬ伏兵」となる日は近い。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)