NHK連続テレビ小説「つばさ」の主題歌、アンジェラ・アキの「愛の季節」が今月16日に発売された。8枚目のシングル「手紙 ～拝啓 十五の君へ～」からちょうど1年、9枚目のシングルとなる。朝ドラ「つばさ」の初回は3/30。その日から毎週月～土まで週6回放映されているので、発売前日の15日で146回目。もうたっぷり聞いてしまった感のあるこの曲、はたしてCDは売れるのだろうか?

ドラマの主題歌と言えば、ドラマ中盤頃までにCD発売となることが多く、主題歌になった紹介も含めた新曲プロモーションを展開することもある。最近の帯ドラマでは、「夏の秘密」(6/1～8/28放映)の主題歌、Metis「あなたが愛をくれたから…」は7/8に発売、「かりゆし先生　ちばる！」(6/29～9/18放映)のMAX「ラフカット ダイアモンド」は7/22に発売、「嵐がくれたもの」(8/31～放映中)のTHE ALFEE「夜明けを求めて」は10/7に発売予定といった具合だ。「つばさ」はNHKなので無理ではあるが、民放ではドラマの直前などにTVスポットをぶつけてCDを宣伝することも。もちろん、ドラマを見て、曲が気に入った人にCDを買ってもらうためだろうから、ドラマ開始から5ヶ月半経ってのシングルCD発売は珍しいだろう。CD発売までに毎日ドラマを欠かさずに見ていた人は、すでに146回も聞いたことになるが、9/15付けのオリコンデイリーランキングで5位、同じく9/16付けでは7位と堂々のライクインをはたした。

この「愛の季節」CD版は、ドラマ主題歌とは少し違うバージョンとなっている。曲の構成も違っているので、やはりファンには”欲しい一枚”ではあるだろう。逆にドラマファンには、いつものように聞いていると、いざサビに行こうというときにワンクッションあり、別のフレーズが入るので戸惑うかもしれない。また初回生産限定版はDVD付きで、「愛の季節」ミュージック・ビデオ 、メイキング映像、ライブDVDプレミア・ムービーが収められている。

この曲に関して、アンジェラ・アキのオフィシャルサイトでは『あなたの「愛の季節」キャンペーン』として、感想や恋愛エピソードを募集している。確かに「手紙 ～拝啓 十五の君へ～」のように、自分の体験と重ね合わせて聴くと、感慨深くなりそうなバラードである。合唱で学生に歌われることも多い「手紙」のように、皆に愛される一曲となるだろうか。ちなみに朝ドラ「つばさ」の舞台となっている埼玉県・川越市では本川越駅の発車メロディにもなっている。

9/15はアンジェラ・アキの32歳の誕生日。このCD発売はファンにとっては彼女からの”逆”バースデー・プレゼントと言えそうだ。ただでさえCDが売れないこの時代、前作「手紙」のようにゴールド・ディスク獲得となるだろうか。全156回のドラマも残りあと10回というタイミングの、ドラマ開始からずいぶん遅い発売だが、「名曲は聞き飽きない」という自信の表れなのかもしれない。
（TechinsightJapan編集部　関原りあん）