writer : techinsight

【アリ?ナシ?】混入、悲喜こもごも。カエルからフグまで…

混入:ある物の中へ異質の物をまぜて入れること。また、まじり入ること…by大辞泉。本来入っているべきではないものなので、基本的は望ましくないものだ。最近、こうした「混入」に関するニュースが連日伝えられている。世界各国様々なところで様々なものが混入してしまったようで…

まずはアメリカから。本紙でも先日お伝えしたが、フロリダ州のオーモンドビーチでは、カエルとみられる異物が混入したペプシコーラの缶が発見された。

「招かざる客」が見つかったのは先月のこと。フロリダ州で夫婦がバーべキューをしていた。夫が「ダイエット・ペプシ」の缶を開けて一口飲んだところ、突然違和感を覚えて嘔吐してしまったという。缶の底に何かが残っていたため、妻が中身を出してみたところ、ピンク色の物体が出てきたという。CNNなどの報道によると、その後に米・食品医薬品局が行った調査で、異物はカエルであることが判明した。同局は現在混入の経緯を調べているが、その原因は未だ明らかになっていない。

一方、日本国内では珍しい異物が混入し、話題となっている。鳥取・米子市では、地元スーパーで販売された「鳥取県産鮮魚しらす」のパックの中にフグの子どもが混入していたことがわかった。

これは鳥取県西部総合事務所が4日発表したもの。それによると、「ラ・ムー米子北店」が販売した生食用の「鳥取県産鮮魚しらす」パックの中に、体長およそ5センチメートルのシロサバフグの稚魚が混入していたという。

共同通信によると、このしらすパックに入っていたのは3日午前に境港で水揚げされたもので、そのほとんどが体長およそ3センチメートルのイワシの稚魚である。購入者から「フグが入っている」との指摘があり、発覚した。シロサバフグには毒素が含まれる可能性があるとして、現在鳥取県と島根県の販売店で回収を進めている。今の所、健康被害は報告されていない。フグの毒を心配する声が挙がる一方で、「フグの稚魚を見られるなんて珍しい」「ある意味お宝だ」という声も挙がっている。

そして、こちらは心配な「混入」だ。青森県では先月20日、鶴田町の道の駅で販売されたパック入りキノコの購入者が食中毒の症状を訴えた。毒キノコが混入していた可能性があるという。

県保健衛生課の発表によると、被害に遭ったのは弘前市内の60代女性。先月17日、鶴田町の道の駅つるた「鶴の里あるじゃ」でパック入りのキノコを購入し2日後に調理して食べたところ、胃の痛みや下痢など食中毒のを発症したという。現在は回復している。

陸奥新報によると、この商品は道の駅利用者が山中で採取し納品したもので、土用キノコと呼ばれる食用種の中に有毒種のクサウラベニタケが混入していた可能性があるという。

ちなみに、クサウラベニタケは食用のシメジ類などと形状が似ており、過去20年間の統計では全国のキノコ中毒のおよそ3割を占めるという「有名な毒キノコ」だそうだ。こうした混入には素人ではなかなか気づきにくいものだから、提供する側には細心の注意を払って販売してもらいたいものだ。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)