Webサービスというものが立ち上がったころ、「これからのプラットフォームはOSではなくブラウザである」という意見が立ったものだ。
それは間違ってはいないのだが、問題はブラウザは多大なリソースを食うということである。
たとえば人気のブラウザFirefoxは、起動しているだけで200MB以上のメモリを消費する上に、Flash広告の多いページをいくつも開くと、非力なマシンではCPU使用率が100%近くまで跳ね上がることがある。
今回は、なるべくブラウザを立ち上げないで日々の用務やネット上の付き合いをこなす方法を考えてみたい。
この流れは、Windows Vistaが登場した頃から、ガジェットの発展とともに徐々にブラウザ離れが進んできたようである。また、スマートフォンの流行もこれに一役買っている。スマートフォンの狭い画面でWebサービスを利用するには、専用のクライアントが必須だ。
ブラウザを立ち上げない代わりに使うツールは、RSSリーダー、ブログクライアント、メールノティファーなどである。
まず、RSSリーダーは様々なものが提供されており、今やこれを使っていないと情弱と言われるくらいの必須ツールだ。
今回はFeedmanを紹介したい。一般的なメールソフトと同じ3ペイン型のツールで、プリセットされているニュースソースが豊富である。随時RSSフィードを追加していけば、ニュースやブログはひととおり読める
ブログにコメントしたいときは、記事をダブルクリックすればIEのエンジンを利用したブラウザビューで操作できる。
続いて自分のブログに投稿するときには、ブログクライアントソフトを使うとよいだろう。ブラウザも要らずログインの手間も省ける。
国内ブログのほとんどに対応しているBlogWriteがオススメだが、シェアウエアなので、金を払いたくない向きは、フリーのブログクライアントがいくつもあるので、自分の利用しているブログが対応しているかどうかを確認した上で、好きなものを使うとよいだろう。
Metagatewayと連動すれば、mixiとGREEあるいはTwitterとWassrへのダブルポストも簡単にできる。
次にメールノティファーである。GMailのユーザーなら、MZ4とGMail Notiferを連動すればブラウザを開く必要はない。
GMail Notiferを常駐させておけば、定期的に新着メールをポップアップで知らせてくれるので、重要なメールが届いたときにはMZ4を開いて、適宜返信すればよい。
MZ4については、いまさら説明の必要もないスグレモノツールであるが、mixi、Twitter,Wassr Gmail 2chなどのログを取得してくれるツールである。
かくして、これらツールを一斉起動したときのメモリ使用量は合計で100MB程度である。CPU使用率については、各ツールが最新情報を取得しにいくときだけ、一時的に跳ね上がるが、それ以外のCPU負荷はスカスカである。
特にATOMプロセッサと1GBメモリが主流のネットブックでは、システムの軽量化に大きく貢献するだろう。
ではブラウザはどういうときに立ち上げるのかといえば、ブラウザベースの業務アプリケーションを使うときや、ネットショッピングをするときなどである。
巷で出回っている「パソコン高速化技」を試すのも悪くはないが、ブラウザを立ち上げる回数を減らすことも、そのひとつとして提案してみた次第である。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)