わからないことは辞書で調べるなんて時代は昔のこと、今やインターネットで検索というのが常套手段である。ボルボカーズジャパン(以下:ボルボ)はこの時代の波に乗ってある試みを実行した。
インターネットでの検索のほうが簡単で、圧倒的に情報量が多い。これは車の検索においても同じである。新車を購入する際にインターネットで情報を集める消費者が増えている。メーカーサイドのサイトの閲覧は当然であるが、それ以外の有識者の見解や、実際のユーザーの声など、高い買い物だけに気になるものである。
ボルボはこの現象を利用した。内容はこうだ。
新型の多目的SUV車「XC60」を抽選で2名募り、3ヶ月間無償貸与する。駐車場代、ガソリン代も含めてである。その代わりに、その感想や動画をブログにアップするというものである。
そのアップされたブログは、XC60を検索すると、検索結果にヒットする。そして、乗った人間の生の声を伝えてユーザーにアピールするという目論見だ。なんとも、コストのかからない、ピンポイントの宣伝である。
高級車になればなるほど情報量はテレビをインターネットが凌駕する。とある調査で、裕福層になれななるほどテレビを観ないという調査結果が出ている。それならばテレビでCMを流す意味が希薄となってくる。XC60は車両本体価格は599万円からである。やはり一般的な家庭からみるとちょっと敷居が高いのが現実でなかろうか。
今後、こういった宣伝体系は更に増えることが予測される。もちろん、意図的に誘導された内容でなく、乗った人間の生の声であることを願いたい。
(TechinsightJapan編集部 ”自動車魂世界一”car journalist 木下)