writer : techinsight

【どっちに乗りたいCar!?】ベンツ、BMWそろってハイブリッド!どっちが買い?

世界的に自動車に対する、燃費性能、環境性能が大きく求められるようになった昨今。日本のメーカーだけが実用化に成功しているハイブリッドカーは大きな注目を集める。外国のメーカーもこれに対抗すべく策を練っているのは当然だ。この度世界の自動車界を牽引すべく二つのメーカーがハイブリッドカーを発表した。

それは、誰でも聞いたことがあるであろう、ベンツとBMWである。この二つは同じドイツのメーカーである。日本のハイブリッドカーにというより、まずその国内、ヨーロッパ内でのシェアの争いという一騎打ちが始まることになる。

メルセデス・ベンツは、Sクラスの大幅改良に併せて、ハイブリッドモデル「Sクラス HYBRID ロング」を発表した。

ベースとなるのは3.5リッターV型6気筒ガソリンエンジンであり、これにコンパクトなリチウムイオンバッテリーと、小型のハイブリッドモジュールを搭載。

これにより燃費は10.15モードで11.2Km/Lとなり、S 350に比べ約30%向上させることに成功している。

この車の注目は、リチウムイオンバッテリーの搭載場所である。リチウムイオンバッテリーは小型化が困難で、日本のハイブリッドカーは全てトランクの下部に搭載されているのであるが、Sクラス HYBRID は小型化により通常のバッテリー同様、エンジンルームに搭載することに成功している。

一方BMWは、BMW アクティブ・ハイブリッド7と名を打って、最上級セダン「7」シリーズで対抗である。

ツインターボを採用したV8ガソリン・エンジンと電気モーターを搭載し、465psというハイブリッドらしからぬずば抜けたパワーを誇る。そのパワーからたたき出される数字も当然ずば抜けている。静止状態から時速100Kmに達する時間はわずか4.9秒、で最高時速は250Km/hである。

燃費の性能の公表は無いが、テストでの平均燃料消費量は100Km走行あたり9.4リッターという。

この両車比較して、共に自社の最上級モデルでの発表である。これはメーカーの威信をかけてという意味合いが強い。それを判断材料とするなら、この戦いはBMWの勝ちである。

ベンツは特にこれといってセールスポイントがない。これに対しBMWはハイブリッドに「パワー」というキーワードを付加価値として作り上げてきた。

はっきり言ってこの両車はビックリするほど燃費がいいわけではない。ましてや燃費だけを判断材料にして買うのであれば、今やプリウスは全世界で販売しているので、プリウスを買えばいいのである。そうなれば、ハイブリッドという事実があればいい。そしてどちらかを選ぶのであれば、リッターあたり数キロたくさん走る車より、楽しめる車がいいのである。

(TechinsightJapan編集部 ”自動車魂世界一”car journalist 木下)