今年2月に起きた、R&B界の若手人気カップルのDV事件。クリス・ブラウンは当時の恋人リアーナの顔面を殴り起訴され、6月からの公判を経て判決を待つばかりであったが、ロサンジェルス刑事裁判所は25日、クリスに5年の執行猶予他を言い渡した。
クリスについた弁護士は、マイケル・ジャクソンを担当したこともある敏腕のマーク・ジェラゴス氏。先のロサンジェルス郡高等裁判所では、地域奉仕活動では罰が軽すぎて不服であるとリアーナが訴えたために、パトリシア・シュネッグ裁判官は判決の先延ばしを言い渡していた。
そして25日、刑事裁判所で言い渡された判決内容は執行猶予5年、クリスの故郷であるバージニア州での地域奉仕活動(軽犯罪を犯した者による公共労役)6か月、執行猶予期間中リアーナに対して100ヤード(約91メートル)の範囲内に入ってはならないというもの。
音楽活動上必要と判断された場合でも、クリスはリアーナから10ヤード(約9メートル)離れないとならない。そして、『コモンウェルス・カソリック・チャリティーズ』によるDV再犯防止プログラムを、52週間にわたって受けるよう義務付けた。
この判決言い渡しは本来27日の予定であったが、ジェラゴス弁護士の要望で25日に変更になっていた。この日リアーナは仕事の会議のため、ニューヨーク・マンハッタンにおり、法廷に登場することはなかった。
彼女の代理人はその後メディアの取材に応じ、「全然驚いていません。あらかじめ内容は聞いていましたし、同意するよう求められていましたから。リアーナは今とても冷静で、自分のキャリアアップだけを考えています。家族も友人も世界も皆今彼女の味方ですから」と語っている。
クリスはバージニア州のヒーロー。そんなに大変な労役は課されまいというのが一般的な見方となっており、女性たちはDV犯への厳罰を期待し、この有名カップルの事件を見守っていた。裁判はクリス寄りの展開で始終し、判決内容は甘すぎると、早くも苛立ちの声が女性から上がっている。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)