株式会社カヤックは、「面白法人」と称するだけあって、本当に面白いものを開発する。今回の新作は寝言を録音するiPhoneアプリ「Let It Sleep」である。
「寝言の録音ならICレコーダーを置いておけば済む話では?」と言われれば、そのとおりなのであるが、iPhoneの録音機能を使ったアプリとして実装することで、なんとなくクリエイティブな気分になるのは間違いない。
寝言や物音が発生したときだけ録音機能が働くため、朝起きた時にひと晩の出来事を音がしたときだけダイジェストに再生することが可能だ。
「Let It Sleep」は、アプリを起動し録音モードに設定するだけでよく、寝ている間に自分の知らない出来事が起こっていたり、潜在意識での欲望を吐露するような寝言を発言していたり、そんな深夜の世界を覗いてみたいという人のためのツールである。
一番期待できるのは、夢日記を付けている人の、記憶再生用の補助ツールとして使うことである。起きたときには忘れている夢の中の出来事も、寝言の録音を聞き返すことで鮮明に思い出せるだろう。
さらに、知らない女性の名前を呼んでいたり、酒を飲んだあとの睡眠で、課長の悪口を叫んでいたりした場合、起きてから反省してみることもできる。
健康管理の面を考えれば、イビキも録音できるので、睡眠時無呼吸症候群の早期発見にも役立つ。
開発の動機は、『日常では浮かばないようなアイデアが夢から生まれるかもしれない、それをメモしておきたい』という欲求を具現化するためだそうだ。
新製品の開発や新企画の立案で絶えず頭を使っているユーザーは、「Let It Sleep」によって斬新なアイディアがひらめくことも期待できそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)