米国発!Breaking News

writer : testjournalist

【米国発!Breaking News】バーに銃の持込を許可。(テネシー州)

銃犯罪が増加する中で銃を保持する意味を問い、銃規制に厳しく反発する団体が数多くある。しかしその声はまだ相手の耳—政府—にまでは響いてはおらず、銃を正当化する新たな法が制定されている。テネシー州では銃保持者がレストランだけではなく、アルコールを販売するバーにも銃を持ち込むことを許す法を制定したばかりだ。

テネシー州では20万人以上が銃保持の許可を得ている。7月14日から執行される新しい規定では携帯できる銃をレストランなど公共の場に持ち込めるようになる。“銃をバーなどの敷地内に持ち込んだ者はアルコール摂取をしてはならない。”と特定はしている。この規定を後押ししたTennessee Firearms Association 代表ジョン ハリスは「(議会でこの法を)批評する人間は誰でも制定を阻止できるチャンスはあった。(州議会では少数から反対があっただけで可決した。)現時点では法的手段を取るべきではない。」と余裕を見せるようなコメントをしている。

銃撲滅を支持する団体The Brady Campaign to Prevent Gun Violence のスポークスマン 、 チャド ラムジーは「アルコールと喧嘩が起こる場所に銃を持ち込むのは危険だ。誰もがバーに行くわけであり、店が混んでくれば押し合いへし合いが起こるもの。そんな厄介な状況では(銃があれば)、命にかかわってくる。」と、明らかなリスクを指摘している。

テネシー州ナッシュビルで有名レストランを経営するランディ レイバーンは市民とそして自分自身の安全を守る為、州政府と法で争うことを決意した。「銃の発砲で厄介なバーがあったら、普通は営業停止になる。しかしこれからテネシー州では22万5千人の自警主義者がバーで撃ちあうことになる。」とレイバーンの弁護士デイビッド スミスは話す。訴訟は規定が執行される前日の7月13日に公聴会が行われる。

テネシー州が出した「銃+アルコール=」の答えと現実が示す答えが一致するとは考えられない。人の死をもってこの規定を削除する前にレイバーンの訴訟をキッカケに法と論理の見直しをすることを願うのみだ。
(TechinsightJapan編集部 村居唯衣)