今回の【ドラマの女王】は、桜庭ななみ主演の『ふたつのスピカ』(NHK総合)。“宇宙オタク”が喜びそうな題材に、美少女、仲間、青春、田辺誠一を乗っけた宇宙教育上、道徳上極めて優秀な少年少女向きドラマ。エンデバーの打ち上げ延期もこれで5回目。若田さんは今暫く帰ってこれなくとも、桜庭ななみちゃんみたいな少女宇宙飛行士が一緒だったら、それはそれで楽園だったりして・・・。
なにか昔からある作品をドラマ化したのかと思ったら、『ふたつのスピカ』は比較的新しい作品。元は漫画家・柳沼行により2001年に連載され現在も連載中のマンガ作品である。それを原作とした望月智充監督によるテレビアニメがNHK BS2で放送され、ノベライズ化を経て、NHK総合でテレビドラマ化された。
NHKはどんだけ、『ふたつのスピカ』が好きなんだろう。
NHK木曜8時の「ドラマ8」枠は、高橋愛主演の「Q.E.D. 証明終了」やら、福田沙紀主演「ゴーストフレンズ」など、昨年の中山優馬主演「バッテリー」から“アンダー18”な視聴者を相手にしたドラマを数々展開している。が、いまいち民法ドラマに比べて“掴み”が弱くこのコーナーで取り上げていなかった。しかし本作『ふたつのスピカ』は、みずみずしい桜庭ななみを囲んでの新旧豪華キャストや、目新しい宇宙訓練学校の本式ロケなどさすが「スピカ好き」HNKの熱入れようが違い、4回目の途中から見てもガッチリ掴まれた。あと3回で終わってしまうのがもったいないくらいだ。ちなみに8月からは(恐竜SFドラマ プライミーバル の再放送?が始まるらしい。)
墜落事故を起こした宇宙ロケット「獅子号」を設計した父・友朗(高嶋政宏)の反対を押し切って新設された宇宙学校の宇宙飛行士養成コースに進学した鴨川アスミ(桜庭ななみ)。
教官の佐野(田辺誠一)の厳しい指導の元、幼なじみの府中野(大東俊介)と、秋(中村優一)、万里香(足立梨花)、圭(高山侑子)らと共に、たった一人の宇宙飛行士の座をかけて火花を散らすというストーリー。
過酷なサバイバル・レースの中にも恋あり、友情あり、ゴルゴ松本ありの優秀な出来のドラマである。
アスミの憧れの人・桐生春樹を演じる人気者・向井理。前クール『アタシんちの男子』 では子持ち役ながら堀北真希に惚れられていた。こんどは桜庭ななみ。モテる男はつらいネ。やっぱ背が高くて顔が小さい向井クン。韓流スターみたいでカッコイイ。ちなみに理は(おさむ)って読むんだって。
前も朝ドラ「まんてん」(宮地真緒主演)で、宇宙飛行士を目指す女性を取り上げたNHKが、また宇宙を夢見る女子を主人公としたドラマに取り組んだ『ふたつのスピカ』。「まんてん」はその後“宇宙”というよりか、“気象”に走ってガックリ来たような気がするが、こんどはちゃんとヒロインがお空に旅立てるのだろうか。あと3回が気になる。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)