writer : techinsight

【ドラマの女王】長瀬、深キョンによる“和製オースティンパワーズ”『華麗なるスパイ』

今回の【ドラマの女王】は、長瀬智也、深田恭子他、楽しいキャストによるスパイドラマ『華麗なるスパイ』(日本テレビ系)。経済も破綻し、政治もグシャグシャ、辛気臭い今年の夏にパッと明るいこんなドラマを待っていた!出だしの視聴率も好調、長瀬は相変わらずかっこいい。おバカなスパイが使うマヌケグッズ、何やらヘンテコなスパイ基地、などカラフルな『華麗なるスパイ』の随所に、マイク・マイヤーズ主演の“あの映画”そっくりな場面が。そしてその下敷きは、モチロン「007シリーズ」のパロディだよん。

前科13犯の天才詐欺師・鎧井京介(長瀬智也・TOKIO)。幼き日失踪した母のペンダントを握り締め、願うことで詐欺師としてのミラクルパワーが発揮される。全くの別人を演じる事で、企業サギ、結婚サギ、オレオレサギ、実演販売サギ?など様々なスタイルの詐欺を重ねてきた。ある日、内閣総理大臣の吉澤総一郎(渡哲也)の命により、秘密諜報部員(スパイ)として部長の霧山誠一(寺島進)の下、同じスパイのドロシー(深田恭子)とバディ(コンビ)を組んでテロ事件防止のために働く事になる。1事件、1つずつ、前科を取り消し、晴れて無罪になる日を夢見て今日も霧山の愛人・ジョセフィーヌ(KIKI)からの指令によりスパイ活動に向かうのであった。

ザッとストーリーはこんな感じ。一部『メイド刑事』(テレビ朝日系)や仏映画「ニキータ」みたいな設定であるけれども、つくりはなにしろマイク・マイヤーズの『オースティン・パワーズ』。ヘザー・グラハムならぬ深田恭子がお間抜け美女スパイを演じ、長瀬のギャグもわざと空回りさせる。水や吹き矢が飛び出す携帯電話式の武器を作っている科学者の友近や、世界のナベアツ、天才ハッカー・オサム(藤原一裕・ライセンス)、総理大臣を目の仇にするミスター匠(柄本明)など脇も米ドラマっぽくて面白い。そこに、“日テレお家芸”の『ルパン三世』のテイストをまぜたものだからおもしろい事うけあいなのである。同じ長瀬智也主演の『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』(2006年) や昨年の松岡昌宏『ヤスコとケンジ』が面白かったから期待しちゃう記者。あれ?その間は山口達也主演『受験の神様』だから、これってもしかして、夏の日テレTOKIO枠?。

『華麗なるスパイ』の京介は、オースティンにくらべてイケメン。とりまく女性キャストもみどころ。『ヤッターマン』同様、“コスプレ”でドラマを盛り上げる深田恭子が他の女性キャストに圧勝か、はたまた地味だけどスタイルバツグンの杏が台頭してくるか、前クール『漂流ネットカフェ』(TBS系)からランクアップしてきたモデル出身のKIKI(実は31歳)がダーク・ホースとして存在を表わしてくるか、火花バチバチである。
(TechinsightJapan編集部 クリスタルたまき)