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【お笑い峰打ちコラム】ヨゴレ番組のさわやか企画

 日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」では、7月12日、19日の2週にわたって芸能人釣り選手権が放送された。今年で14回目となるこの企画だが、テレビ界きってのヨゴレ番組で行われているとは思えないほどさわやかなものだ。

 内容はダウンタウンらレギュラー出演者を含め5~10人程度の芸能人がブラックバス釣りに興じるというもの。釣れた釣れないでワーキャーいうだけなのだが、芸能人が湖にボートを浮かべて真剣に釣り糸を垂らすさまは、子どもに見せたくない番組ランキング常連のガキつかには似つかわしくないほどさわやかである。

 もちろん随所にガキつからしい演出はあるのだが、大自然というバックグラウンドが作用しているのか、これまたさわやか。普段の番組内容がヨゴレなだけに、より一層さわやかに感じられる。例えるならばドラえもんにおける映画版のジャイアンといったところであろうか。ガキつからしくないと言ってしまえばそれまでだが、年に一度くらいはこういう企画も悪くはない。

 また、この企画はゲスト出演する芸能人が豪華であり、普段ならばバラエティには出ないような面々が集うのも魅力である。

 今年のゲストはこの企画ではおなじみの糸井重里、奥田民生、浅野忠信に加え、今をときめく若手俳優がずらり。3度目の出場となる速水もこみち、2度目の市原隼人、そして初参戦の伊勢谷友介。ドラマの1つや2つ作れそうなメンバーだ。

 ここ数年、ドラマ番宣のバラエティ侵食がおびただしいが、ガキつかのこの企画にはそういった目的はほとんどないように思う。番組のラストで市原主演の新ドラマに関してテロップが1枚出たのみで、コメントはなし。その面でも非常にさわやかであった。
(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)