writer : techinsight

【萌えよ!炎上キャッチャー】ドSすぎ?存在を全否定された漫画

昨年10月にスクウェア・エニックスが開設した、無料のウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』。ここに過去3回にわたり掲載され単行本の発売まで予定されていた作品が、存在を全否定される事態に陥ったようだ。

今月11日にガンガンONLINEのインフォメーションに掲載された、“【お詫び】「悪魔と俺 汁だく」 発売中止のお知らせ。”「悪魔と俺 汁だく」とは、過去同サイトに掲載されていた吉川英朗氏の作品「悪魔と俺」を一冊にまとめたもので、今月22日に単行本の発売が予定されていた。

既に同サイトからは作品自体が抹消されているようだが、これについてネット上でちょっとした騒ぎになっている。といっても、騒ぎの方向性はそもそも何故この作品が『ガンガンONLINE』での掲載を赦されたのか、という部分になりつつあるのだが。

どんな作品なのかと記者も捜してみたところ、触手モノのどちらかというと成年誌向けの色が濃い作品。ネット上では、「18禁じゃないほうがおかしいだろwww」「こんなの少年誌で出せるかバカ」「これどうみてもエロ漫画なのに連載許可だすやつほうも頭おかしいだろw」と、そもそもだれでも読めるサイトにこの作品が掲載されたことについて言及するコメントが多い。一部では、今国会で審議されている児童ポルノ禁止法改正案による影響なのではという見方もあるが、大半は内容的に少年コミックとして出せないからなのではという見方をしている。

今回の事態を受け、当の吉川氏は自身のブログ『肉体の宴』で「どうやら存在自体なかったことにされたようです(サイトからも更新カレンダーからも抹消されている)。M男もどっ引きするんじゃないかというこの鬼畜っぷりに、ちょっと流石にこのヒゲもへこんだわけでございます。」と、ショックを隠せない様子。しかも、先日届いたという見本誌すら回収されるという連絡があったようで、「残るものは何もない結果になりました。」と、どん底まで落とされた感のある吉川氏。

しかし、悪いことばかりではなかったようで、15日にエントリーされた記事では「ありがたいことに、他の様々な出版者様からお誘いを頂きました。話は大体まとまりましたので、詳細が決定次第、このブログあたりでお知らせできたらと考えております。」と報告している。捨てる神あれば拾う神ありとは正にこのことか。一度は奈落の底まで突き落とされた気持ちを味わったであろう氏の、これからの活躍を楽しみにしたい。
(TechinsightJapan編集部 北島要子)