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TVバンクの開発した映像配信システム 次世代版「BBブロードキャスト」とは!?

ブロードバンド環境を用いた映像配信は、送出サーバーに高い負荷がかかるため、その分散をどのように行うかが研究されてきた。
今般、TVバンクの開発した映像配信システム、次世代版「BBブロードキャスト」は、各クライアントのリレー式の転送によって負荷を分散することで、安定した映像配信を行おうとするものだ。

「BBブロードキャスト」は、TVバンクとソフトバンクグループ傘下のRoxbeam Media Network Corporationが共同で開発した多人数同時動画配信システムだ。

オーバーレイ・マルチキャストと呼ばれるP2P技術をベースとしており、各ユーザーのパソコンが他のパソコンと接続し、サーバーから送信されたデータを次々と相互に転送し合うことで、ネットワークへの負荷を分散しつつ特定の多人数に同時に高画質の動画コンテンツを配信することができる。

これによって、ISP(インターネット接続業者)が増え続けるネットワークトラフィックへの対処のため、施設増強のコストをかけることなく、それぞれのクライアントパソコンが送出サーバーの役割を担うことで、低コストで映像配信が行える。

なお、セキュリティについては堅牢に守られており、ユーザーのパソコンの情報が漏えいすることはない。

2Mbpsまでの動画配信に対応し、 同時に複数のチャンネルを同一のPC上で視聴することが可能となる。

次世代版「BBブロードキャスト」は今後、商用化に向けた実証実験を通じて2009年度内を目処にサービス提供を開始する予定となっている。

(TechinsightJapan編集部 真田裕一)