米国発!Breaking News

writer : testjournalist

【米国発!Breaking News】“自由の女神”一般公開再開へ。9.11テロから約7年8か月ぶり。

アメリカの象徴と言えば自由の女神。毎年世界中から彼女の美しさを一目見ようと観光客がやってくる。女神の中側から展望できるニューヨークは絶景に違いない。しかし、2001年9月11日のテロリスト事件以降、セキュリティーを理由に自由の女神像の観光が休止になった。後に観光事業が再開されたが、女神の足下まで一般人が近づくことまでは許された。今年に入りやっと独立記念日7月1日から、1時間に30人程度が女神像の王冠の部分まで登ることが許される。新しいセキュリティーの体制が整った後には年間20万人ほどの観光客が自由の女神像の内側の見学が可能になる。

自由の女神は1886年にフランスから贈られた物で、地面からトーチの先までは約93mある。彼女が被る王冠には25の窓があり、7つのスパイクが突き出ている。この7つのスパイクは地球上の7つの大陸と7つの大洋を示していると言われている。しかし自由の女神辞典の著者であり、女神像のあるナショナルパークの司書であるバリー・モレノ氏の話によれば、スパイクは太陽光線を意味し、円形に並べられているのは後光、光雲だからで、女神が天与の物であることを示しているからだという。

世界中の人々の希望を象徴する自由の女神像から自殺を計った人間もいた。過去に3件の自殺があったとモレノ氏は話している。最初の自殺は1929年に彼女にフラれた青年が女神像の王冠の部分から身を投げた事件だった。1997年にはセネガル共和国出身の30歳の男が約30mの地点から飛び降り自殺した、と当時のNew York Daily Newsは報道している。2006年には「自由の女神殺人事件」というタイトルの本が出版されたが、実際は殺人事件は確認されていない。

1916年まではトーチの部分も一般公開されるようになっていた。しかしドイツ人工作員が自由の女神像が立つ島の近くの弾薬庫を爆破し、その破片がトーチと裾の一部分を破損した。それ以来一般人の立ち入りは禁止され、現在像を管理するナショナルパークのレンジャーは約12mの梯子を渡り、トーチを灯すライトを変えなければならないという。管理する側の問題はテロ対策だけではなく、公共物の破損が大きい。一般公開されると、人々がチューインガムを貼付けたり、恋人同士の名前の落書きの横にリップマークを付けたりと、問題は尽きない。見学する側は最低限のマナーを守ってほしいものだ。
(TechinsightJapan編集部 村居唯衣)