writer : techinsight

3分でわかる「HUNTER×HUNTER」

 1日発売の週刊少年ジャンプで「HUNTER×HUNTER(ハンターハンター)」の再開が発表された。待ってました派も、いい加減にしろ派も、再開予定の10月6日が楽しみに違いない。その直前の10月3日、コミックス最新刊となる26巻も発売される。今のうちに1巻から読み返しておこう。


 主人公「ゴン」は幼い頃、死んだと聞かされていた父の弟子「カイト」に出会い、父とカイトとが生業とする“ハンター”になることを心に決める。ハンターの資格を得るための試験で「クラピカ」「レオリオ」「キルア」と出会い、力を合わせて難関を突破。試験修了後はキルアとともに、やはりハンター試験中に出会ったゴンの宿敵「ヒソカ」を倒すための修行を始める。ヒソカが“念”の使い手であることを知った二人は「ウイング」に師事して念を学ぶ。甲斐あって、ゴンはヒソカに試験中の借りを返すことに成功した。

 その後、ゴンとキルアはゴンの父である「ジン」を探すために巨大オークションに参加。ジンが仲間たちと作ったゲーム「グリードアイランド」への参加権を手にし、ゲーム内へ旅立つ。そこで新たに出会った師「ビスケ」の下、念の修行とゲーム攻略に精を出す。その後、三人は見事ゲームをクリア。報酬として手に入れたゲーム内のアイテムの力でいよいよジンに会えるはずだったのが、そこにいたのはカイトだった。未確認生物の調査中で僻地に赴いていたカイトは二人を歓迎し、調査の仲間として加える。そして届いた、謎の巨大昆虫の噂。

 女王を中心とし、アリによく似た生態系を持つ「キメラアント」。アリと大きく違うのは体長とエサ、2メートル以上もの体を持つ女王は人間をエサとするために兵隊アリたちに人家を襲わせていた。女王が人間を食べて生まれたアリは二足歩行をしたり、会話をしたりと人間に近い特徴を持っている。中には念能力に目覚める個体もいて、キメラアントは人類の存続を脅かす存在となってしまった。調査に出向いたゴンたちだが、カイトが女王の護衛軍にやられてしまう。ゴンとキルアは護衛軍との再戦を誓い、討伐隊に入るべく再び修行に力を入れる。

 一方、キメラアントの女王は王を産むために莫大な量の人間を食べ続け、予定よりも早く王を産んで息絶えた。生まれた王は、冷酷、極悪。仲間を仲間とも思わず、人間にも非道の限りを尽くす。反面、非常に人間らしいキメラアントも現れだし、ゴンたち討伐隊の仲間になる者もいた。討伐隊が水面下で計画を練る間、王にも変化が現れる。人間の少女「コムギ」との触れ合いで、王の心になにかが芽吹き始めたのだ。しかし討伐隊が王のいる宮殿に乗り込んだことがきっかけで、コムギは血に染まる。コムギの“修復”を護衛軍に命じ、王は討伐隊の責任者・ハンター協会長の「ネテロ」、そしてキルアの祖父「ゼノ」と相対する。

 あまりにもざっくりだが、これが25巻までの内容。読んだことのない人向けというよりは、読んだけれども内容を忘れてしまっている人向けに書いたつもりなのでそのあたりはご容赦を。特に“キメラアント編”に入ってからは休載が多く、ジャンプで楽しんでいる読者は内容を忘れがちなことだろう。休載の理由は作者・冨樫義博氏の趣味であるコミケ参加ともオンラインゲームとも言われているが、定かではない。

 問題視されている冨樫氏の休載だが、私個人としては、休んでおもしろいものを描いてくれるのならば構わないと考えている。心配なのは、休みすぎてモチベーションが保てなくなってしまうこと。このままおかしな形で連載自体が終了してしまったら……そう考えると不安になる。“グリードアイランド編”あたりまでは抑えられていた強さのインフレも、キメラアント編に入ってからは一気に爆発。少年漫画において極端なインフレは連載終了の合図とも言われているし、とてもとても不安だ。お願いだから、どうか最後まで冨樫氏の納得いく形で描ききってほしい。「レベルE」のように。

(TechinsightJapan編集部 三浦ヨーコ)