writer : maki

長崎の音と街並みを巡る動画。スマホ4台同時再生でハーモニーも。

『長崎ハーモニー』は長崎県の2つの世界遺産候補と街並みを子ども達のハーモニーとともに巡る観光動画である。キリスト教信仰の歴史で知られる長崎に響く教会の鐘、チンチン電車や数々の祭り、そうした豊かな音色と美しい景観や日常の街並みを地元の学生達による“パッハルベルのカノン”にのせてミュージックビデオにまとめた。それだけでも長崎を堪能できるが、4つのスマホを使えばさらなるハーモニーが生まれる仕掛けとなっている。

江戸時代の鎖国期にも開港されたように、古くより長崎は、様々な“ひと、もの、文化”が混ざりあい、 互いに影響しあってきた。異なる要素、時には大変な困難さえも受け入れ、そして、開花させた。世界との様々な調和によって輝いてきた長崎の街の物語を、 調和の精神の象徴とも言える“2つの世界遺産候補”を中心に映像化。地元長崎出身の若き歌い手たちによる美しいハーモニーにあわせてお届けする。

長崎にある“2つの世界遺産候補”とは『長崎の教会群とキリスト関連遺産』と『軍艦島をはじめとする明治日本の産業革命遺産群』だ。

250年もの時を超えた、長崎、キリスト教信仰の物語。長崎で広まったキリスト教は、禁教による長い弾圧の時代を乗り越え、信徒発見による 奇跡の復活をとげた。『長崎の教会群とキリスト関連遺産』…その歴史を振り返れば、世界に心をひらき、祈ることを守り抜いた人々の姿を思わずにはおれない。

時代が激動の産業革命を迎えると、長崎は日本の急速な近代化を牽引した。端島炭坑(軍艦島)をはじめ、8つの施設が、世界遺産候補『明治日本の産業革命 遺産群』に名を連ねる。それは長崎が、新しい知識を取り入れながら日本の未来をつくり出していった証でもある。

『長崎ハーモニー』ではその“2つの世界遺産候補”から始まり、やがて今の長崎の街並みを映し出す。初めてこの地を訪れた人々の多くが「長崎は豊かな音に恵まれた場所である」と評する。教会の鐘の音、港に入ってくる船の汽笛、猫の鳴き声、ビードロを吹く音や坂道を駆け上がる足音には、時々雨音が混ざったり…。思えば長崎の日常は、その調和の精神を物語るのに十分なほど多くの音色が響きあい 、影響しあって出来ている。歴史ある景観とそれらの音色が若者達による歌声と作り出したまさに“Nagasaki Harmony”として日本国内はもとより世界中で注目される作品となった。

さらに、『長崎ハーモニー』には特徴的な楽しみ方がある。本作はオンライン上にそれぞれのパート毎に分けた4つの映像が置かれている。4種類のムービーを4つのスマホで同時に再生することで、映像と音がハーモニーをうみだす仕掛けとなっているので、ぜひご家族やお友達とご一緒にお楽しみいただきたい。実はこれ、なかなかぴったりと再生タイミングが合わないのがミソであり、4人で何度か試行錯誤することでハーモニーの良さが体感できる。4つの映像と詳しい方法は『世界に響けNagasaki Harmony』専用サイトにて。(http://www.nagasaki-tabinet.com/nagasakiharmony/

また、長崎の良さを知るイベント『“ひかりと祈り”星空写真展』及び『“ひかりと祈り”展覧会』が東京タワーにて開催される。

『“ひかりと祈り”星空写真展』は10月10日(金)・11日(土)の19時30分~20時00分(※雨天中止)で、東京タワー正面広場壁面で行われ、“長崎の教会群と人々の信仰ある暮らし”を撮り続けている写真家・松田典子氏の選りすぐりの写真を投影。正面広場壁面をスクリーンがわりに、400インチの大画面で映し出される教会群と星空のコントラストを楽しむことができる。

『“ひかりと祈り”展覧会』は10月10日(金)~13日(月・祝)の10時00分~19時00分まで、東京タワー内にて開催。長崎県五島市出身のアニメーション映画・美術監督の山崎二三氏による作品や写真家・松田典子氏の作品に加え、長崎県の19市町の特徴が一目でわかるポスターがゆったりと観賞出来る展覧会となっている。会場内ではヘッドマウントディスプレイで『長崎ハーモニー』の映像などがお楽しみいただける。

■『“ひかりと祈り”星空写真展』
場所:東京タワー正面広場
日時:10月10日(金)・11日(土)の19時30分~20時00分(※雨天中止)
■『“ひかりと祈り”展覧会』
場所:東京タワー内TOWER GALLERY3・3・3
日時:10月10日(金)~13日(月・祝)の10時00分~19時00分

(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)