writer : techinsight

【ココでオトして♪ほしい店】「Salle de Makino(サル ドゥ マキノ)」。西麻布の一軒家で“国境なく進化する美味”を楽しむ。

バブル世代もゆとり世代も、デートの成否を決めるのは「どんなお店でどんな食事を(セレクト)するか」にある。最初のデートはこのお店。そろそろ決めたい(オトされたい)ときはこのお店。仲間内で赤裸々に盛り上がる女子会だって、お店選びはあなたが大人の女性かが試される試金石。「シーンに応じたお店をセレクトできるかどうか」、これは大事な“大人力”なのだ。“大人力”にはちょっと自信のあるTechinsight編集部。編集部員が実際にお店をレポートするこの企画。第1回目は、9月2日にオープンしたばかりの西麻布の一軒家レストランだ。

「今日仕事が早く終わるから、夕飯は外で食べようよ。会社の近くで待ち合わせて。」 平日は仕事で連日遅くなる夫が朝、そんな嬉しい提案をしてくれた。結婚してから十数年、毎日顔は飽きるほど見ているけど、都心で外食は久しぶり。ちょっと新鮮だ。結婚前のデートみたいに…とはいかないけど、ちょっぴりお洒落をして行こう。

そこでふと考える。肝心のお店はどこにしよう? ファミレスは地元にもたくさんあるし、記念日でもないのに高価なコースはパスしたい。でも味や雰囲気は妥協したくない。この年齢になると、さすがに舌も肥えている。そこでチョイスしたのが、オープンしたばかりの西麻布の一軒家レストラン「Salle de Makino(サル ドゥ マキノ)」だ。

路地裏の店に入ると、そこは木のぬくもりが感じられる温かな空間。以前はフランス人の老婦人が住んでいたそうだ。2階のテーブル席に案内された私たち夫婦。テーブルの上のキャンドルのやわらかな炎も心地良く、初めて来たというのになぜか落ち着いてしまう。

そんなほっこりした気分でいたところ、出てきた料理に驚かされる。店名からてっきりフランス料理のお店だと思っていたが、一品目は椀物。正真正銘、和食ではないか。続く二品目からの料理は、目に楽しく美しいだけでなく、和と洋が見事にマッチしていてとても斬新なものばかり。毎日一緒にいる私たち夫婦は、積もる話はないけれど、料理をきっかけに話が弾む。それぞれの料理から驚きと発見があるからだ。だがそれもそのはず、店主の牧野雄太さんは、「NOBU TOKYO」で腕を磨き、フランス国在ストラスブール日本総領事館公邸料理人も務めた若き実力派シェフなのだ。「日本料理の素晴らしい文化・伝統を大切にしながら、フランスでの経験を活かした“国境なく進化していく料理” を表現していきたい」と牧野さんは語る。

「Salle de Makino」の木のぬくもりを感じられる店内

その気になるメニューはメインに魚、肉料理を盛り込んだ全7品のコースのみ。私たち夫婦は、ガツガツ食べてお腹いっぱいになれば良いというような年齢ではない。程よい量で丁寧に作られた料理が一番のご馳走だ。デザートが数種類の中から選択可能なのも嬉しい。しかも全種類食べたい!という欲張りさんには、なんとそれもOK。全種類味わうことができちゃうのだ。たとえば「黒豆のティラミス」「青じそのモヒートのシャーベット」というような、和と洋の融合が楽しめるデザートが数種類用意されている。もちろん食材にもこだわり、その日に九州で獲れた魚や佐渡で育った野菜などを使用。選び抜かれたワインや日本酒などもいただける。

そして驚くのはその価格。このコース料理がなんと5,800円(税・サ別)なのだ。西麻布でコース料理がこの価格? この疑問を率直に牧野さんにぶつけてみると、「幅広い年齢層の方にいらしていただきたいですからね。たとえば、普段ジャンクフードに慣れ親しんでいるような若い人たちにも。」という答えが返ってきた。牧野さんの心意気を感じるではないか。

「Salle de Makino(サル ドゥ マキノ)」で提供される、まるでアート作品のような美味しくて可愛らしい料理に、女子は心をぐっと惹き付けられそう。カップルで、家族で、女子会で、普段は味わえない新感覚料理の数々をいただきながら、ゆったりと居心地の良いひとときを過ごしてみては?

■Salle de Makino(サル ドゥ マキノ)
住所:東京都港区西麻布2-16-6
TEL:03-6805-1653
営業時間:17:30~24:00(コースL.O.21:30)
定休日:日曜
総席数:30席(1階/カウンター12席・2階/個室6席・テーブル12席)
アクセス:日比谷線広尾駅・六本木駅、千代田線乃木坂駅より徒歩10分
http://makinos.jp/
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)