グルメに熱心な人なら、日頃から自分の行動エリア内の美味しい店は把握している。しかしエリアを一歩出るともう分からない。そんなときには、昔は書店でわざわざタウン誌を買って調べたものだが、今はなんと「パスタの美味しいレストランこの辺にない?」とiPhoneに向かってしゃべるだけで、レストランを検索してくれるアプリが登場した。モンスター・ラボの提供する「iCRUSE」である。
「iCRUSE」は、iPhoneで、例えば『赤坂のイタリアンで、ワインがいっぱいあるといいな』といった自然な会話文を入力するだけで、素早く目的のレストランを検索することができる。
1回の会話情報で検索結果が確定できない場合には、音声ナビゲーションと、ユーザーが好んで使う検索ワードが反映される「ヒント」と呼ばれる画面下のキーワードタブのタップ操作により、対話を繰り返しながら自分のフィーリングに合ったレストランを検索することが可能である。
「iCRUSE」の「ヒント」は、場所やお店のジャンル、人数などの単語情報で絞り込んでいく従来型の垂直検索とは異なり、ユーザーが好んで使うキーワードを嗜好として解釈して並列検索を可能とするパーソナライズ検索技術がベースとなって稼働しており、ユーザーは、あらゆる場所で自分好みのお店と出会うことができる。
アプリを鍛えていくうちに、次第に「焼肉」「パスタ」といった短い単語だけで、好みの店が見つかるようになる。
このアプリは、自然音声認識技術を利用しているので、そのフレームワークはさまざまなアプリでの採用が期待される。
たとえば、子どもが急に転んでひどい怪我をしたような場合に、最も近い外科病院を探してもらったり、恋人たちのデートコースサジェストをしてもらったりといった応用ができれば、iPhoneライフがさらに豊かになることだろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)