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スペースアウト、紙媒体と連動したARビューアー「pARalell」を開発

広告のメディアミックスとして、紙媒体、デジタルサイネージ、Webサイトなどが連携してユーザーにリッチな体験をもたらす実験が進められている。特に近年はiPhoneなどのスマートフォンを効果的に用いた広告戦略が検討されている。今般、スペースアウトは、博報堂DYメディアパートナーズが立案する広告企画に全面的に協力して、AR(拡張現実)ビューアー「pARalell」(パラレル)を開発した。雑誌のマーカーにiPhoneをかざすと3D画像が表示されるアプリケーションが提供される。

「pARalell」とは、スマートフォンに特化したAR(拡張現実)ビューアー・アプリで、主に紙媒体やデジタルサイネージ等を設置しているリアル店舗とのメディアミックスとして活用できる新しいビューアー・アプリである。

紙媒体の広告や雑誌の編集紙面、店頭ディスプレイ等に印刷されたマーカー(専用の枠)をスマートフォンのカメラで撮影して、もっと詳細な商品情報を画面上で閲覧できるといったことが可能になる。

スペースアウトは、「pARalell」の第一弾として、2010年5月24日発売のGOETHE7月号(幻冬舎)の広告企画に対応したiPhoneアプリ版を開発。紙面で伝える情報に加えて立体画像や動画情報を提供することができ、広告主の多様なマーケティングニーズに対応するものとなっている。

iPhoneに本アプリをダウンロードし、商品画像を囲む専用マーカーをスマートフォンのカメラを通して画面表示させることによって、紙面の情報に加え、動画像や360度回転する3D画像を表示するなど、詳細な商品情報をユーザーへ提供することを可能にした。

QRコードを認識して情報を表示する従来の方法とは異なり、詳細情報はあらかじめダウンロードしたアプリケーションの中に内蔵されているため、改めて外部にアクセスする操作を必要とせず、マーカーにかざすだけでスピーディーに情報を表示することができ、商品紹介画像のほか、動画サイトやプロモーションサイトへユーザーを誘導する。

「pARalell」は、今までWeb上でしか体験できなかった商品・サービス情報や企業情報を、iPhoneアプリにAR技術を応用したことによって、画面上でスピーディーに体験できるようになっている。

今後は、iPhone版のバージョンアップに取り組むと共に、iPad版、Android版へと展開して行く計画となっている。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)