writer : techinsight

賛否両論のFF13。FFシリーズの"越えてはいけない一線"は存在するか。

昨年12月17日に発売され、すでに150万本以上を販売しているプレイステーション3用ソフト『ファイナルファンタジー13』について、ネットでみる限りその評価は賛否両論といったところだ。はたして『FF13』はみんなが待ち望んだシリーズ最新作だったのだろうか?

ファミ通発表では『FF13』の販売本数が151万本を超えたとのこと。これは現在のPS3国内普及台数を考えると、実に3人に1人の割合でこのFF13を購入した計算になる。この数字は確かにすごいものがあるが、その評価に関しては賛否両論、真っぷたつに分かれている。多くのRPGのような選択肢がプレイヤーには与えられておらず、制作側が決めた手順をただひたすら進まなければならないというスタイルは、過去のFFにはなかったものだ。

今回の「一本道」という言葉はたまにRPGを語る上で聞く言葉だが、それらの比ではないようなまさに「一本道をただひたすら進む」内容となっており、そこが受け入れられないという人もいるだろう。良くとれば、いずれにせよ同じ一本道なら、ストーリーを追う上で極力無駄をなくしたスタイルとも言える。

ただ、本作は人気RPG「ファイナルファンタジー」シリーズの本編最新作だ。FFの「常に新しいもの」を生み出そうとする姿勢は立派であるし大切な事ではあるが、やはりシリーズ作の中の1本である以上「守らないといけない一線」というものもあるのではないだろうか。記者には今回の『FF13』からはそれがあまり見られなかった。

もっともそこにはユーザーそれぞれのFFシリーズに対する考え方や思いもあるはず。それゆえ、賛否両論の評価が見られるわけであり、一概に決められないことかもしれないが。
(TechinsightJapan編集部 林 裕之)